【騙された】話題の『ソフトクリームが乗ったラーメン』は “逆に見た目でソンしてるヤツ” だった! よく分かんないけど考えた人スゲェ!

ロケットニュース24

大阪と言えばどこまでも続く商店街。さっそうと難波を歩き出したはいいが、長堀通を過ぎたあたりで「ここらで引き返しますか……」と脱落する観光客が後を絶たない。そこを頑張ってもう少しだけ進んだ先に、話題のラーメン店『フラン軒』がある。

店名からすでに個性の強さが溢れ出ているのだが、問題は期間限定で提供されている『甘辛miso』なるメニュー。その奇抜すぎる見た目から、登場するやSNSなどで話題をさらった。あまり気は進まないが、こうなったらチャレンジしてみるほかないだろう。それが私の仕事なのだから……。

・商店街の人気店

ってことで、大阪は『せんば心斎橋筋商店街』へやってきた。事前に「お客さんの少ない時間帯を教えてほしい」とお店へ確認したところ、「平日であれば16〜17時ごろが比較的空いている可能性が高い」と教えていただいた。

下見のため14時ごろお店の前を通ると本当に行列ができていたので、時間がない人はランチタイムを避けたほうが無難だろう。

さて店頭の看板を見ると、どうやら「中華そばと焼きめしの店」のようだ。


トシのせいかチャーハンセットはキツくなってきているのだが、そこまで言うなら食べてみるほかあるまい……『甘辛miso+焼きめし』(1100円)の食券を購入して店内へ。


・大阪ってスゴイよな

ちなみに私が入店してまず驚いたのは、アクリル板で仕切られたカウンターの “1人ぶんの陣地” がメチャ広かった件。

東京中心部のラーメン店であれば、これより狭いスペースを2人でシェアすることもザラである。大阪って都会なんだけど、東京みたいにゴミゴミしてなくってイイよね〜! 店内はカフェと見間違えるくらいオシャレ。

先に運ばれてきたのは『焼きめし』だ。「チャーハン」ではなく「焼きめし」というあたりに、お店の強いこだわりを感じる。見た目は100点に近いが、味は…………ム、ムムムッ!


味、濃っ!!!


平均的なラーメン屋のチャーハンと比べてかなり塩分強め……あと1粒でも多く塩を入れたら「しょっぱい」となってしまいそうだ。が……セーフ! ギリギリのラインで絶妙に「味が濃くて美味い焼きめし」へと仕上がっている。 “関西は味が薄め” とばかり思い込んでいたが、時代の変化を痛感するなァ……


とかやってたら……


キタァーーーーー!!! 噂の『ソフトクリームが乗ったラーメン』!!!!!


・そういうことだったのか

そう……話題のラーメン『甘辛miso』とは、市販のソフトクリーム(コーン付き・ミックス)をそのままドボンとラーメンに乗っけたものなのである。


この激しい衝撃、 “アイスクリームの天ぷら” 以来ッ……!


なお「丸ごとドボン」かと思われたアイス、よく見ると半分に切断されていた。間に仕込まれた薄切り肉が断熱材の役目を果たし、アイスがスープに溶けるのを遅らせていたのだ。実に巧妙に計算されているッ……!

「アイスをスープに溶かしてからお召し上がりください」と言われたのだが、個人的にはそのままのほうが美味しそうに見える。ここはひとつ、溶かす前の状態も味見したろ…………ズルリ…………ゴフ! ゲホ、ゲホゴホゴホゴホォ!!!!!


・辛すぎた

周囲の客が振り返るほど盛大にムセた私。そう……アイスクリームを溶かす前の『甘辛miso』は、ちょっとビックリしちゃうくらい辛いのである。例えるなら「ガチの韓国料理屋で食べるチゲ」って感じだ。

こんなに辛いとは全く聞いていないが、「アイスをスープに混ぜるように」との言いつけを破ったのは自分自身。慌ててしっかり混ぜ合わせると……


なんとも形容しがたいビジュアルに!



が、不思議とめっちゃウマくなってる!!!! これ、どういうマジック!?


・グルメ化学反応

かつて「塩を入れ過ぎたからと言って、砂糖を足せばいいってものじゃない」と家庭科の授業で習った覚えがあるが……先ほどまでの激辛チゲが “まろやかな味噌スープ” に変化している件については、一体どう説明がつくというのだろう? ウマい。ただウマい。

そしてラーメンを食べた後に焼きめしを食べると、なぜか先ほど感じた「しょっぱさ」が消えていたのだ! ラーメンのピリ辛さと甘さ、焼きめしの塩分とが絶妙に調和し、永遠に食べ続けても飽きない “ラーメン無限ループ” が発生しているッ!

食べる前は正直「インパクトだけの食べ物だろう」と思っていたのだが、ここまで味が変化するともはや “化学の領域” と言っていいのかもしれない。ちなみにスープでヒタヒタになったアイスのカップは湯葉みたいな食感に変化していたぞ。

ひょっとして本商品を開発した方は研究者か何かなのだろうか? スタッフの方に尋ねてみたところ……フラン軒を運営する会社の「部長さん」に当たる方が発案者、とのこと。部長さんの正体は不明だが、 “ラーメン界の革命児” の称号をおくりたい。

文章だけでは伝わりにくい『甘辛miso』ラーメンは、3月末までの期間限定メニュー(予定)となっている。「最近なにも感動がない」とお嘆きの方、騙されたと思って試してみてほしい!

・今回ご紹介した店舗の詳細データ
店名 中華そば フラン軒
住所 大阪府大阪市中央区北久宝寺町3丁目5-3
時間 11:00〜23:00(22:30L.O.)
定休日 無休

執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

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