世界不平等研究所が2021年12月7日に世界中の格差が広がっている現状を報告しました。このような報告を読むと「一体自分の収入や資産は世界でどれくらいの位置なのかな?」と気になるものです。そこで、同じく世界不平等研究所が公開している「Income Comparator」を使って、自分の収入や資産が日本&世界でどの位置に属しているかを調べる方法をまとめてみました。
Income Comparator – WID – World Inequality Database
https://wid.world/income-comparator
◆自分の収入は日本や世界でどのくらいの位置に属しているのか?
Income Comparatorにアクセスすると、収入か資産のどちらについて確認するかを選ぶ画面が表示されます。まずは収入について確認したいので、「Income」をクリックします。
次に居住国選択画面が表示されるので「Japan」を選択。
通貨単位の確認画面が表示されるので「Japanese yen」になっていることを確認してOKをクリックします。
次に月収もしくは年収の入力画面が表示されます。今回は国家公務員の高卒初任給が15万600円という報告を参考にして、月収が15万円の場合を確認してみます。まずは入力欄に「150000」と入力してから「per month」にチェックを入れて、「ENTER」をクリック。
今度は、世帯にいる成人の数を指定する画面が表示されるので、今回は1人を指定して「ENTER」をクリックすると……
月収15万円が日本のどの位置に属しているのかが表示されました。Income Comparatorによると、月収15万円の場合、日本人の下位40%よりも収入が多く上位60%よりも収入が低いとのこと。また、上位50%に当たる人々の平均月収は17万6948円とされています。さらに詳しく収入について確認するべく、赤枠の矢印ボタンをクリックします。
すると、持ち家があるかどうかを尋ねられるので、今回は「NO」を選択。
次に株式を保有しているかどうか尋ねられるので、これも「NO」を選択しました。
上記の持ち家や株に関する条件を踏まえた上で、導き出された結果が以下。月収15万円の場合、日本では上から60%の位置に属しますが、世界では上から28%の位置に属すことから世界的に見れば比較的収入が多いと言えます。結果の続きを見るために画面右側の矢印ボタンをクリックすると……
自分の収入と日本&世界のトップ1%との差が表示されました。月収15万円の場合、日本のトップ1%が得ている収入の約9.3%で、世界のトップ1%が得ている収入の約14.9%の収入に当たります。
次の画面では、自分の属する収入グループが1980年~2021年の31年間にどれだけ収入を伸ばしたかが表示されます。日本では上から60%の収入の人々は31年間で33%増加し、世界では上から28%の人々の収入は49%増加したとのことです。
◆自分の資産が日本&世界でどの位置に属するのか確認する
次に、保有している資産について確認するべく、Income Comparatorの最初の画面で「Wealth」を選択します。
居住国選択画面で「Japan」を選択して……
通貨は「Japanese yen」を選択します。
すると、総資産の入力画面が表示されます。今回は2019年に老後に必要な蓄えとして話題になった「2000万円」を入力して「ENTER」をクリックしました。
後は、世帯にいる成人の人数を指定すればOK。今回は1人と指定して「ENTER」をクリックし、結果を表示させました。
Income Comparatorによると、総資産2000万円の場合、日本人の上から26%に属するとのこと。日本人の4分の1以上は2000万円以上の資産を保有しているようです。次に、詳細を確認するために画面下部の矢印ボタンをクリックします。
総資産2000万円の場合、世界では上位8%に食い込みます。
日本人の上位1%は2000万円の8.2倍(約1億6400万円)の資産を保有しており、世界の上位1%の人々は47.1倍(約9億8200万円)の資産を保有しています。
日本では、上位26%の人々の資産は1995年からの31年で11%増加し、世界の上位8%の人々の資産は、107%増加したとのことです。
なお、世界不平等研究所によると新型コロナウイルスの感染拡大に伴って世界の格差は拡大傾向にあるとのこと。世界不平等研究所が2021年12月7日に発表した格差に関するレポートについては、以下の記事で詳しくまとめています。
世界の富の4分の3以上をわずか10%の人々が支配している現状を世界不平等研究所が報告 – GIGAZINE
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