相撲協会が警戒する「白鵬の乱」 – NEWSポストセブン

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元横綱・白鵬の解説に注目が集まる(時事通信フォト)

 大相撲九州場所では、「間垣親方」としてデビューした元横綱・白鵬の会場内での様々なファンサービスが話題を呼んだ。中日の11月21日には、NHK大相撲中継の幕内解説に濃紺のスーツにピンクのネクタイ姿で登場。

 入門のきっかけについて「母親が『おしん』のファンで、いつも横で座って見ていた。その後、キムタクと松たか子さんの『ラブジェネレーション』にハマって、日本に行きたくなった」といったエピソードを披露し、モンゴル出身の先輩・朝青龍や後輩である照ノ富士の印象を語るなど、幅広い話題を口にした。

「土俵上の幕内力士は現役時代に対戦したことのある相手がほとんどで、様々なエピソードがあり、視聴者を飽きさせなかった。『現役時代はビデオで幕内の全取組をチェックしていた』『クセや取り口を研究していた』といった勝利へのこだわりを明かし、元大関・高安について『現役の中で一番強いと思う』という意外な評価を口にするなど評判となった。前日の幕内解説で口数が少なかった鶴竜親方とは大違いでした」(担当記者)

 しかし、相撲協会の中には「白鵬が人気親方となることに危機感を抱く親方も少なくない」(協会関係者)という。

「『間垣』襲名にあたって、協会の指揮命令に従うなどの内容の誓約書にサインをさせる異例の措置が取られたことからもわかるように、執行部は好き放題に行動する白鵬に協会内をかき乱されることを警戒している」(同前)

 折しも、来年2月には2年に一度の協会理事選が控える。現体制ナンバー2の尾車事業部長(元大関・琴風)が定年で理事を退くなど、協会は世代交代の時期にある。

「東京に戻ったら各一門が理事選に向けた調整のために一門会を開く。かつて抜群の人気を誇った貴乃花が理事選で“貴の乱”を起こし、一門内の序列を飛ばして理事となったが、今の若手親方には白鵬を支持する者も少なくなく、そうしたグループが協会運営の主導権を握ろうとするのではないかと、上の世代は戦々恐々としている。誓約書まで書かされ、さすがにしばらくは大人しくしていると思われるが、どこかで“白鵬の乱”が起きるのではないか」(同前)

 九州場所が千秋楽を迎えた後も、注目は元・白鵬に集まり続けることになりそうだ。

※週刊ポスト2021年12月10日号

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