MRブリーフィング: Amazon が ゲーム事業 を本格化、開発者募集や追加投資も実施

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MRブリーフィングは、変動の激しい小売業界が直面する課題やトレンドについて、モダンリテールが注目しているニュースをご紹介している。

Amazon、ゲーム事業を本格化:「フライホイール」をついに回しはじめたか?

ほかの大手ハイテク企業と同様に、Amazonもゲームに参入しようとしている。しかし、FacebookやAppleなどとの大きな違いは、AmazonがTwitchという巨大な窓口をすでに持っていることだ。Twitchは、毎日3000万人のアクティブな視聴者を抱え、毎月約18億6000万時間のコンテンツが視聴されているライブストリーミングのプラットフォームである。

さらに、すべてのプライム会員は、Twitchチャンネルの購読、ゲーム内コンテンツやPCゲームの無料提供など、プライム・ゲーミング(Prime Gaming)の特典を利用することができる。その結果としてブランド側は、Twitchの若年層ゲーマーにリーチするために、Twitchへの広告出稿を増やしている。ピザハット(Pizza Hut)は最近、Z世代やミレニアル世代の顧客を獲得するために、広告費を従来のテレビや屋外広告からeスポーツやTwitchへとシフトしているという。

しかし、TwitchだけがAmazonのゲーム分野に対する野望を示すものではない。Amazonは、より多くのゲーマーと広告主を獲得するためのエコシステムに投資しており、Amazonゲームスタジオでゲームをデザインする開発者を募集している。

Amazonは8月、Twitchの広告をプリロール広告やミッドロール広告よりも邪魔にならないようにするために、誰かのライブ動画の下や周囲に表示される新しいタイプの広告、ストリームディスプレイ広告を発表した。表示時間は10秒で、最小化したり閉じたりすることはできない。Twitchは、1時間に8件を超える広告は表示しないとしている。

Amazonのゲーム開発部門も、プロジェクトの遅延や放棄などで不安定なスタートを切ったが、その後に前進している。先月、Twitchでもっとも視聴されたゲームのランキングを見ると、Amazonゲームズが開発した大規模多人数同時参加型のオンライン・ファンタジー・ゲーム「ニューワールド(New World)」が、約8700万ビューで4位につけていた。

しかし、当初の関心を維持したいのであれば、同社には課題がある。このゲームを9月下旬にローンチして以来、Amazonは複数のアップデートを実施し、ゲーム内課金システムを閉鎖し、何千人ものチーターを追放してきた。このような行為は、オープンワールドのオンラインゲームとしては当然のことでもある。

Amazonは一方で、マイクロソフト(Microsoft)のXboxゲームパス(Xbox Game Pass)や、グーグル・スタディア(Google Stadia)と競合するクラウドゲームストリーミングサービスのルナ(Luna)を、アマゾンウェブサービス(AWS)を利用して展開している。「上記の製品はすべて、Amazonのゲーム用フライホイールの一部である」と、投資家向け広報担当ディレクターのデイブ・フィルズ氏は、10月下旬に行われた同社の第3四半期決算発表の電話会議で語った。Amazonは、第4四半期にゲーム、音楽、ビデオに10億ドル(約1150億円)を追加投資する。これは明らかに、ホイールをより速く回転させるために油を差しているということだ。

ーー[原文:Is Amazon’s gaming flywheel finally starting to turn?]Saqib Shah(翻訳・編集:戸田美子)

MR Newsレビュー

速報系ニュースを振り返る「MR Newsレビュー」。今回は11月19日(金)〜11月25日(木)にモダンリテール[日本版]のTwitterでご紹介したニュースをまとめた。

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Written & Edited by 戸田美子

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