エプソン販売株式会社は、クラウドサービス「Epson Connect」を使用し、在宅勤務時における印刷履歴をエプソンのポータルサイトで把握できる新サービスを、2022年2月より提供すると発表した。テレワークする社員が自宅のプリンターで印刷した内容や枚数を把握することで、セキュリティの向上や、印刷費の補助に役立てられるという。
このサービスは、在宅勤務中の社員が会社貸与のPCを利用して印刷する際、印刷情報をEpson Connectのサーバーを介して社員の自宅のプリンターに送信し、印刷した文書の内容や枚数のデータを蓄積するもの。同社のカラリオシリーズやビジネスプリンターなど、リモートプリンタードライバーに対応した機種で利用でき、管理者はエプソンのポータルサイトを通して、各社員がどのような文書を印刷したか、用紙を何枚使用したかなどを把握できる。
同社が行った調査によると、社員1001人以上の企業で自宅でのプリンター利用が認められている割合は42%。認められていない理由としては「社員の印刷履歴を会社側が把握できない」といった、セキュリティ上の課題があることが分かったという。
在宅勤務をしていて、この1年間で「印刷のために出社」を経験した人は52%。また、自宅での印刷が可能な人の間では、印刷代の負担が最も大きな悩みで、次いでセキュリティの不安があることが明らかになった。
企業の情報セキュリティ担当者を対象にした調査では、社員の自宅印刷における課題として、「社員の紙やインクなどのコスト負担」や「印刷物の流出」が上位に挙がった。社員の自宅印刷状況が把握できるサービスを導入したいかをたずねると、61.8%が導入に前向きだったという。
同社では、「在宅勤務が日常化している現在、働きやすい環境を作るために、必要な印刷は場所を問わずできる環境の提供が重要」とし、印刷環境の課題解決から、働き方改革を推進していくとしている。