NVIDIAは17日(現地時間)、AI処理性能のベンチマークである「MLPerf HPC 1.0」において、5項目のうち4項目で同社のシステムがトップを獲得したと発表した。
MLPerf HPCは、スーパーコンピュータによるマシンラーニング性能を測るベンチマーク。MLPerf HPC 1.0では、望遠鏡から得られた画像内の物体の詳細を推定する「Cosmoflow」と、気候データからハリケーンや大気の川を見つけ出す「Deepcam」のほか、分子内の原子の間に働く力をどの程度予測できるか調べる「Opencatalyst」が加わり、3種類のワークロードを用いて性能の計測を行なう。
モデルを学習する速さを基準とするStrong scalingでは、CosmoflowとDeepcamでNVIDIAのスーパーコンピュータ「Selene」が、OpencatalystではNVIDIA A100を搭載した「Perlmutter」がトップスコアを記録。2020年のMLPerf HPC 0.7における最高スコアと比べると、Cosmoflowで5倍、Deepcamで7倍以上を達成したという。
一方、時間内で学習できるモデルの数を基準とするWeak scalingにおいて、Cosmoflowは富士通/理研の富岳が最も優れていたが、DeepcamはSeleneがトップスコアを獲得した。同社では、フルスタックのソフトウェア群を含むAIプラットフォーム全体の成熟を進めてきた結果を示せたとしている。
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