馬刺しにカキフライ、干物、アクセサリーなどなど最近の自販機はちょっと変わったモノを販売している。
とは言え、何を売っているのかわかっているから利用できるのだ。もしも何を売っているのかわからなかったら、あなたは利用したいと思うだろうか?
その「もしも」な自販機が東京・秋葉原にある。以前、当サイトで紹介しているようにアキバ通にはおなじみのパワースポットなのだが、初めて体験したら驚きの連続だった……。
・何を売ってるの?
何を売ってるのかわからない自販機があるのは、通称『アキバのドルアーガの塔』といわれる「肉の万世」のすぐそばにある自販機コーナーだ。
この辺は時々通るんだけど前から自販機コーナーあったかな? どうやら気づかずに素通りしていたらしい。近づいて自販機を見てみると……。
ナニコレ!? 商品が見えない?
箱状のモノに文章がプリントされた紙を貼り付けてあるみたいなんだけど、ナニ? コレナニ? 何を売っているの? 値段もバラバラで1080円とか490円とか590円とか、歯切れの悪い価格だ。
見える商品は「おでん缶」とか「チロルチョコ」の詰め合わせとか。ボールも売ってる! 試しにボールを買ってみようか。
うん、間違いなくボールだ。最近見ないフニャフニャのヤツだな。子どもの頃、こんな感じのフニャフニャボールで野球したっけなあ、懐かし!
・1つ購入
思い出にふけっている場合じゃないよな。中身の見えない商品は一体なんのか? 1つ買って確かめてみないとな。購入しようとしたら、いくつかの自販機は10円釣り切れの様子だった。お金を入れてもボタンを押せない。
何台か試してちゃんと反応する自販機を見つけ、590円の商品を買って持ち帰った。
商品を見ると、表には「今年の目標」から始まる文章が貼られている。その内容は控えめに言ってぶっ飛んでいる。一言で表現するとしたら「ヤバい」だ。コレはヤバい……。
この紙はコピー用紙かな? 養生用のテープで全面をしっかりと包んでいる。テープをほどいて中身を取り出す……。
キットカット3個セット!
いや~、緊張した。あの文章から想像して、何かとてつもないものに出くわすかと思ったらキットカットかよ。ビビらせんなよ。ちょっとだけ拍子抜けした気分だ。
がしかし! 油断禁物!! 実はこの商品は!
3個とも賞味期限が切れている!
まあ、期限切れとはいえ1週間程度なので私(佐藤)は問題ない。1週間くらいなら許容範囲だ。
それよりも何よりもずっとヤバいモノを発見してしまった。包装紙を裏返すと……。
こ、これは……。
この紙、大事な書類のコピーじゃないの!?
わからない、わからない! コレが何かわからない! 見てはいけないものな気がしてすぐにゴミ箱に捨てた!
コロナ禍となる前、ここは外国人観光客からも人気のスポットだったようだが、今も「ナゾの文章で包まれたモノ」を売る自販機は健在だ。早く元の世界に戻ってくれないかな。不思議な気持ちになりながらそう思ったのだった。
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24