1番有名なポケモンと言えば、まあピカチュウだと思う。なにせ、ポケモンに詳しくない私(中澤)でも、デザインとか鳴き声を知っているレベルだし。あと、ゲームボーイ・テレ東アニメ世代としてはニャースも目立っていた。それとポケモンGOをちょっとやっていたこともあり、イーブイ、ゼニガメとかも馴染み深い。
だが、幼稚園児に好きなポケモンを聞いたところそいつらは全然入ってなかった。なんでや? ピカチュウとかイーブイはみんな大好きちゃうかったんか? そんな人気者たちを押しのけてランクインしていたのが以下の3匹である。
・第3位「サンダー」
こいつはなんか見覚えがある。名前を聞いた段階では分からなかったが、図鑑みたいなので絵を見せられてピンと来た。確か、「伝説のポケモン」というヤツだ。
しかし、サンダーよりはピカチュウとかイーブイの方が可愛くて幼稚園児が好きそうな気がするだけに意外である。レア度が高いからだろうか?
・第2位「メガライボルト」
いや、誰やねん。欠片も聞いたことがないし、絵も見たことがない。ポケモンにこんなゴツイヤツいたのか。頭がビーバップハイスクールみたいになっとるやないか。
っていうか、毛が剛毛すぎて、本体がほぼ見えてないんだけど、それで良いのか? 毛を刈ったらガリガリな可能性あるぞコイツ。雷を操るヤツが良いのかな?
・第1位「グソクムシャ」
嘘だろ? グソクムシやん。なんか目も真っ黒で怖いし、じめじめした湿気の多いところに生息してそうな感じが、ちょっと気持ち悪いんだけど。しかも、雷系でもないし。
サンダー、メガライボルトはまだスカッとしてそうだから分かるが、グソクムシャだけはマジで分からない。なんでコイツなのか? しかし、この3つを並べて見てみたところある共通点に気づいた。こ、これは……
みんなトゲトゲしている!
そう、名前があがったポケモンは全て端が尖っているのだ。うかつに撫でようものなら刺さりそうなほどに。これが現代の幼稚園児の感覚なのだろうか。ポケモン図鑑を見ながらも、心はナイフのように尖っているのかもしれない。
・好きな理由を聞いてみた
現代の幼稚園児怖い……! 一瞬そう思いかけたが、トゲトゲしたデザインを好んでいる理由は、よく考えたら私の想像でしかない。
ここを本人に確認しなければ真相は闇の中だし、心のナイフも自分に突き立てたまま誤魔化すように生きていくことになるかもしれない。というわけで、好きな理由を聞いてみたところ、実にシンプルな答えが返ってきた。
それは「かっこいいから」というもの。そう、幼稚園児はポケモンにカッコよさを求めていたのである。この答に私は目からウロコが落ちるようであった。テレ東でポケモンが放送開始された頃にはすでに中学3年生だった私にとって、ポケモンとは可愛いものの代名詞だったからである。
ポケモンにカッコよさがあるとは……。だが、その価値基準なのであれば前述のベスト3は頷ける。知っているつもりになっていることが何も分かっちゃいなかった。また、子供に新しい価値観を教わったのであった。
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.