長年30%だったGoogle Playの配信手数料の損益分岐点はわずか6%、30%という数値も「Appleの丸パクリ」と裁判で報告される

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Google Playは手数料を取り過ぎ」とアメリカの37州および特別区の司法長官がGoogleを訴えている裁判の中で、これまで30%だった手数料の損益分岐点は6%であることや、30%という数値がAppleを単に追従したものだったことが明らかになりました。

Google Play app store revenue hit $11.2 bln in 2019, lawsuit says | Reuters
https://www.reuters.com/technology/google-play-app-store-revenue-reached-112-bln-2019-lawsuit-says-2021-08-28/

Google allegedly offered Netflix a break on the usual Play Store commission – The Verge
https://www.theverge.com/2021/8/28/22645974/google-netflix-class-action-antitrust-play-store-commission

Google Play Store 30% Cut is Just ‘Copying Apple’, Reveal Court Documents | iPhone in Canada Blog
https://www.iphoneincanada.ca/news/google-play-store-30-cut-is-just-copying-apple-reveal-court-documents/

2021年7月7日、アメリカの36の州とコロンビア特別区(ワシントンD.C.)の司法長官が「Androidアプリの配布方法を事実上Google Playのみに限定してアプリ開発者らから手数料を徴収しているのは独占禁止法違反にあたる」としてGoogleを訴えました。この訴えの中では、GoogleがGoogle Playで徴収していた30%という手数料は割高だと非難されていました。

「GoogleのPlayストアは手数料を取り過ぎ」と36の州とワシントンD.C.から訴えられる – GIGAZINE


現地時間2021年8月28日、カリフォルニア州オークランドで開廷された裁判の中で、Googleが2019年を通してGoogle Playから得た収益は112億ドル(約1兆2300億円)、粗利は85億ドル(約9330億円)、営業利益は70億ドル(約7680億円)、営業利益率は62%超に達していたことが明かされました。

この売上はGoogle Playにおけるアプリ自体の売上やアプリ内購入、アプリストア広告などに対する手数料から生み出されているものです。訴状に引用されているGoogleの内部文書によると、長らくGoogle Playには「30%」という手数料が課されてきたものの、実際の損益分岐点は「約6%」で、30%という数値も「Appleのコピー以外の理由はない」とのこと。

GoogleはGoogle Playで配信されるアプリに対して、Googleの決済システムを用いることを2020年9月に義務化していました。今回の訴訟もGoogleの課していた手数料の額並びに、他の決済システムを認めないというポリシーが論点となっています。

Google Playで配信するアプリはGoogleの決済システムを使うことが必須に – GIGAZINE


なお、Google Playでの収益のうち100万ドル(約1億900万円)を超えない部分への手数料を30%から15%に改めると発表しましたが、この発表もAppleがApp Storeの手数料を30%から15%に引き下げるという発表のわずか4カ月後に行われています。

GoogleがPlayストアの手数料を半分にカットすると発表、Appleと違い収益が増えても増額なし – GIGAZINE


Googleは収益などの具体的数値について、「無益な訴訟の中で我々のビジネスを誤解させるために用いられています」と回答。手数料や独占禁止法疑惑については「私たちは以前から、充実したリソースと投資で開発者を支援するプログラムを用意しています。これらのプログラムは、OSやアプリストア間の健全な競争の表れであり、開発者に利益をもたらすものです」と説明しています。

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