Teslaボットは人間だけどこっちは本物。TeslaがスパコンDojoのD1チップ発表!

GIZMODO

これがDojoの頭脳部。9ペタフロップスの訓練タイルです。中には25枚のD1チップが入ってます。

木曜のテスラ(Tesla)の新技術発表会「AIデイ」でオートパイロット部門上級ディレクターでプロジェクトDojoリードのGanesh Venkataramananさんが初公開しました。

Dojoって何?

Teslaは2年前から車載システム用に自社開発のAIチップを搭載しています。DojoはTesla車を駆動するスパコン

イーロン・マスクCEOが2019年から「Dojo、Dojo」と事あるごとに自慢してきたものですが、「エクサフロップ(毎秒100京回の演算処理能力)の処理パワーを持つニューラルネットワークのスパコン」ということぐらいしか内情は明らかにされていませんでした。AIデイと銘打つ木曜のイベントで、ようやくその全容を3時間たっぷり紹介したというわけです。

D1チップって何?

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Image: Tesla / YouTube

D1チップは、TeslaのDojoシステムに組み込まれたチップです。

Venkataramananさんによると「7nmプロセスルール採用で処理パワーは362テラフロップ」あり(目安として、PS5の処理能力は1台10.3テラフロップ)、このD1を25個搭載にしたタイル120枚を並べた複数のサーバーキャビネットを合わせると、イーロンの言ってる「エクサフロップのスパコン」になるってな話。タイルの実物はこちら

車載カメラから送られてくる映像を見て物を特定する能力を高めるといった訓練では、膨大な処理パワーが必要です。法人がAI訓練で使えるチップはインテル(Intel)、エヌビディア(Nvidia)、グラフコア(Graphcor)もつくっていますが、AI訓練用ではTesla製が最速のコンピュータになりそう。

「Dojo稼働は来年」(イーロン)を予定しています。

でもTesla車って消防車とかパトカーによくぶつかるんでしょ?

確かに、間の悪いことにアメリカでは米道路交通安全局(NHTSA)がTesla車のオートパイロットの調査に乗り出すことを明らかにしたばかり。理由はTesla車が事故現場の消防・パトカーにぶつかる奇妙な事故が2018年から11件続いているからです。

だれも好きこのんで消防やパトカーに突っ込むわけないので、どれもオートパイロット中の前方不注意ということで、調査ではなぜオートパイロットが夜間エラーになるのか、2014年モデルから2021年モデル推定76万5000台を対象にくわしい原因を調べる方針ですよ。

AIデイでもその質問が出て、イーロンは「STOPサインのTシャツでもTesla車は止まるんだけどな」と冗談で交わしてました。

Teslaボットはどこまでホントなの?

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Image: Tesla / YouTube

イベントの最後におまけに登場したのは、身長170cm体重56kgのヒューマノイド「Teslaボット」(開発コードネーム「Optimus」)。ニュースではこっちがメインディッシュみたいになってましたが、どこから見てもタイツを着たモデルです。

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Image: Tesla / YouTube

いちおう「人間並みの手」を持ち、重量68kgのものを持ち上げ、「危険で暇な単純作業から人間を解放する」ロボということで、プロトタイプは来年リリースを目指してるそうです。「足は遅いので(最高時速8km)みんな逃げられます」とイーロン。

どうせ冗談で終わりそうな気がしますが、期待しないように待つとしましょ〜。

Source: Tesla / YouTube

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