太陽光発電の推進にあるリスク – 赤池 まさあき

BLOGOS

7/28総合エネルギー戦略総合調査会(自民党本部で)

国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条に、「日々勉強!結果に責任!」をモットーとする参議院議員赤池まさあき(比例代表全国区)です。

台風一過、全国的に猛暑となっています。昨年来のコロナ禍の中、熱中症の危険性が高くなっています。北陸では土砂災害(レベル4相当)警戒情報が出ています。

また、熱海市の土石流災害で死者22名、いまだ5名が安否不明であり、三重の複合災害に様相となっています。各地において、十分注意をして頂ければと存じます。

・全国の防災情報は 気象庁 | 全国の防災情報 (jma.go.jp)

◎エネルギー基本計画素案公表

 7月21日(水)、経済産業省資源エネルギー庁は、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会(第46回会合)において、新たな第6次エネルギー基本計画(令和4年~6年)の素案を公表しました。

 総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会(第46回会合)|資源エネルギー庁

それによると、新たなエネルギー基本計画(素案)では、2050年カーボンニュートラル(2020年10月表明)、2030年の46%削減、更に50%の高みを目指して挑戦を続ける新たな削減目標(2021年4月表明)の実現に向けて、S+3E(安全性+安定供給・経済性・環境)を基準に、①東電福島第一の事故後10年の反省の上に立ち、②2050年カーボンニュートラル実現に向けた課題と対応、③2050年を見据えた2030年に向けた政策対応の3部から構成されています。そして、2030年目標は以下です。

(出所:資源エネルギー庁 第6次エネルギー基本計画概要)

◎自民党総合エネルギー戦略総合調査会での議論

 7月28日(水)、自民党本部において、政調、総合エネルギー戦略調査会が開催され、資源エネルギー庁が公表した第6次エネルギー基本計画案について、議論しました。

 私も出席して、次のような意見を述べました。

 ①福島第一原発事故の反省にある「安全神話」という言葉遣いについて、神話という本来の意味とは違う遣い方がなされている。今後「安全過信」に見直してほしい。

 ②2050年脱炭素化、そのための2030年の46%削減というのは、誰もが認める大変厳しい数値目標。それを実現するために、原子力の割合を上げずに、省エネや再エネで実現しようというのは無理がある。数字合わせと言われても仕方がないと思う。

 ③特に、再エネについては、数値目標通りに拡大すると、太陽光発電が増加して、メイドインチャイナばかりとなり、エネルギー自給率を上げても、サプライチェーンリスクが起こり、結果的に我が国の安全を揺るがしかねない。

 ④目標を実現するためには、全ての分野でのイノベーションが大事だという計画案はその通りだが、それを実現する研究開発、人材育成が十分とないえない。人材育成については計画に盛り込まれてはいるが、不十分であり、独立させて国家戦略として取り組みを強化すべきだ。

◎サプライチェーン自給率とは

 それに対して、資源エネルギー庁からは、サプライチェーンリスクに関して、新たに国産化比率、自給率という数値を検討したいと回答していました。資エネ庁の試算によると、サプライチェーン自給率は以下とのことです。

 太陽光発電17% 風力発電4% 原子力発電9割

 以上の数値を見るだけで、太陽光発電を推進することが以下に国家安全保障上危険なことがよく分かると思います。

 天然資源の少ない我が国の維持・発展は、エネルギー戦略が基盤です。引続き議論を進めていきたいと思います。

Source