[東京 29日 ロイター] – トヨタ自動車は29日、2021年1月─6月(上期)のグループ世界販売が前年同期比31.3%増の546万7218台となり、上期として過去最高になったと発表した。トヨタ単体でも同32.7%増の500万4625台と半期ベースで初めて500万台に乗せた。
グループ世界販売にはダイハツ工業と日野自動車を含む。
上期としてのこれまでの最高は19年の531万1810台だった。今年上期は新型コロナウイルスの感染拡大前の水準を超えて急回復した。特に北米や中国での販売が堅調だった。北米ではスポーツ多目的車(SUV)「ハイランダー」やセダン「カムリ」など、中国では主力車「カローラ」、高級ブランド車「レクサス」などが好調だった。
同期間のトヨタグループの世界販売は、独フォルクスワーゲングループの497万8000台を上回った。
レクサス車を含むトヨタのハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車などの上期の電動車販売は64.3%増の約131万5446台だった。北米、欧州、中国で増加した。新車販売に占める電動車比率は26%で、前年同期の21%から5ポイント伸びた。
広報担当者は、好調の理由について、商品力が評価されているほか、世界的な半導体不足に対しても生産・調達の各部門と部品メーカーが協力して対策を講じることで「限定的に抑えることができている」と述べた。ただ、半導体不足の影響や東南アジアでの感染拡大による部品供給停滞も続いているため「引き続き状況を注視する」と話した。
同時に発表した6月単月実績は、グループ世界販売が前年同月比20.4%増の92万1406台、トヨタ単体が19.6%増の84万4750台で、いずれも過去最高を更新。グループ世界生産が44%増の96万9759台、トヨタ単体が41.2%増の83万1533台と同じく過去最高を記録した。