梅雨が思っていたより早く終わり、全国的に晴れた日が続いているここ最近。実は夜空がとても賑やかでした。月末にピークを迎えるやぎ座α流星群や、みずがめ座δ南流星群、そしてすでに活動が始まっているペルセウス座流星群(ピークは来月)などで、チラホラとそれっぽい流星が見えたり。
しかし24日の夜空は月明りが全てを持っていく予定。国立天文台によると、夜の11時37分に満月となります。ちなみに今回は、満月のすぐそばに明るく輝く土星も見ることができる豪華仕様。
・バックムーン
ネイティブアメリカンによる7月の満月の呼称はバックムーン。バックは英語で牡鹿を意味するBuck。つまり牡鹿ムーン。理由は、ちょうどこの時期に鹿たちの角がよく発達してくるからだそう。
他の呼び方だとサーモンムーンというのもあるそうで、これはサーモンが川に戻ってくる時期だからとのこと。日本だとサケたちの遡上は秋がシーズンですが、例えばアラスカでは7月にキングサーモンやベニザケ釣りが最初のピークを迎えます。
また、スミソニアンマガジンによると、シロザケは満月の夜に通常よりも浅瀬をより早く泳ぐ傾向がみられるそう。満月の夜は、月明かりにサケの動向も合わさって、ネイティブアメリカンたちがサーモンを認識しやすくなったのではないかと思われます。
24日の夜に満月を見上げると、そのすぐそばにもう一つ明るい星が見えるはず。それが土星です。実は土星は8月2日に衝(土星が地球を挟んで太陽の正反対に来る)を迎える予定だったりします。24日はまだ衝ではありませんが、月のそばでよく光っているはずなので、月と一緒に観察するチャンスです。
・天気は
最後に気になる天気もチェックしてみましょう。気象庁の予報によると、24日の天気はほぼ全国的に晴れのち曇りか曇りのち晴れ。宮崎や鹿児島から那覇方面は天気が崩れるところがあるもよう。
多少の雲なら満月の観測にはあまり問題にならないかと。24日の夜は是非ともバックムーンと土星を観察してみてはいかがでしょう。
参考リンク:国立天文台、気象庁、The Old Farmer’s Almanac、Smithsonian Magazine、アラスカ州
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.