YouTubeには視聴した動画をもとにして次の動画をオススメする機能がありますが、教育機関のユーザーにとっては気が散るだけだということで、新たに、レコメンド機能や広告表示、外部リンクなどを削除した「YouTube Player for Education」の提供を開始することを発表しました。教育コンテンツのクリエイター向けには無料・有料の「コース」作成機能も提供されます。
The next chapter for Learning on YouTube
https://blog.youtube/news-and-events/the-next-chapter-for-learning-on-youtube/
YouTube launches an ad-free video player for education – The Verge
https://www.theverge.com/2022/9/8/23341123/youtube-learning-educational-video-ad-free-courses-quizzes
YouTubeの新たな埋め込み可能プレイヤー「YouTube Player for Ecudation」は、広告、外部リンク、おすすめなど、気を散らす要因を排除した、教育アプリ・教育コンテンツ向けのプレイヤーです。まずは実績のある教育テック企業であるEDpuzzle、パデュー大学、パデュー・グローバルなどと提携して提供を行うとのこと。Google ClassroomでもYouTube Player for Educationが導入され、利用体験がよりよくなると期待されています。
EDpuzzleの共同創業者でCEOのキム・サブリア氏は「毎日、世界中の教師と生徒がYouTubeを使って学習しています。YouTube Player for Educationは、生徒たちが集中力を損なうことなく新たな科目に取り組めるようにすることで、教育現場でのさらなる学習を支援するものです。我々は早期パートナーとしてYouTube Player for Educationの提供を受けたことをうれしく思い、ビデオを通じて学生の学習を助けるというEDpuzzleの使命に取り組んでいきます」と述べています。
また、教育コンテンツを提供しているクリエイターは2023年から無料・有料の「コース」を配信できるようになります。「コース」を購入したユーザーは、コンテンツを広告なしで視聴することができます。バックグラウンド再生も可能です。コース機能はまずアメリカと韓国でベータ版として提供され、後日、多くの国に拡大される予定です。
コーディングに関するコンテンツを配信しているCoder Coderのコースの例。「Let’s Build a Website」というコースは14.99ドル(約2100円)で8本の動画があります。「Buy course」と「Preview」が選べて、2本目以降の動画には「pay to watch(購入して見る)」表示されています。「Preview」だと無料公開されている動画が見られるようです。
購入前にはこのように、コースに関する説明が表示されます。
支払い画面
購入が完了
「pay to watch」だった部分が「Purchased(購入済み)」に変化しました。これで、いつでもどの動画からでも見ることができます。
Coder Coderのジェス・チャン氏は「新たなスキルを学ぶこと、たとえばいかにコードを書くかというのは、どこから始めればいいか、次にどこへ進めばいいのかがとても難しいものです。多くの人にとって自分一人でやるのは大変だし、迷子になりがちです。私のチャンネル『Coder Coder』は、何百万人もの視聴者がコーディングの方法を学んでいて、コーディングの旅のモチベーション維持を助けています。新たな『コース』によって、学習にさらなる構造をもたらし、限定コンテンツを提供して、最終的には、視聴者が自分のキャリアでさらに成功できるようにできることをうれしく思います」と語りました。
このほか、学習者が学びの結果を試す場として「クイズ」機能が導入されます。この機能では、最新の動画で学んだ内容に関連する質問をクリエイターが視聴者に投げかけることができるようになります。クイズ機能は今後数カ月でベータ版の提供が始まり、2023年にはコミュニティタブを持つすべてにクリエイターに提供されるとのことです。
これがクイズの例、3択問題です。
答えを選択すると結果とその補足説明が表示されます。動画へのリンクをクリックすると……
ちょうど答えの復習にあたる動画が再生されました。
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