あの童話シリーズ『おばけずかん』(作・斉藤洋さん / 絵・宮本えつよしさん)が、実写映画になってスクリーンにやって来た!!
その名も『ゴーストブック おばけずかん』といい、2022年7月22日より公開だ。さっそく見に行ったのだが、大満足のボーイミーツガールな内容だったぞ~! 好き~~!!
・斉藤さんの作品をもとに監督・山崎貴さんがオリジナルで書下ろし
もしかすると大人はあまりご存じないかもしれないが、『おばけずかん』は講談社から出ている子ども向けの人気シリーズ本だ。2013年にスタートし、2022年現在で30冊を超えている。
『うみのおばけずかん』『がっこうのおばけずかん』など、ある場所に登場するおばけを描くお話だ。他では見ないおばけも多数登場し、大人も楽しむことが出来る素敵な作品である。
作家の斉藤洋さんは『ルドルフとイッパイアッテナ』を書かれた方でもある。こちらは子どものころ読んだことがある、という人も多かろう。変わらず児童書に携わってくれていて感慨深い。
それはさて置き。映画『ゴーストブック おばけずかん』は、そんな斉藤さんの世界観をもとに監督である山崎貴さんがオリジナルで書き下ろしたものだ。
山崎さんと言えば『ジュブナイル』や『ALWAYS 三丁目の夕日』、『DESTINY 鎌倉ものがたり』などを世に送り出した人だ。これまでの作品を見るに、確かに『おばけずかん』との相性も良さそうである。
主人公は子どもたち。タイプの違う男の子3人を軸に、女の子が1人と彼らの先生も加わり話が進行していく。スリーマンセル(三人一組)なところが、ズッコケ三人組っぽさもあって良いよなあ。
怪しげな古本屋で不思議な図鑑を手に入れた彼らは、おばけの世界へと迷い込む。なんやかんやありながらも逞(たくま)しく運命を切り開いていく、そんな物語だ。
・おばけたちのキャラが良い
作品の魅力は、おばけと対峙することによって成長していく登場人物たちの姿であると思う。どこか頼りなさげな少年少女たちが、試練をこなしていくにつれ、ぐんぐん大人になっていくのだ。
冒頭にも書いたが、そんなまさにボーイミーツガールなところが、記者のような疲れた三十路の心にもギュンときた。そして、成長するのは子どもたちだけではないところも良い。
子どもたちと行動を共にする先生もまた、困難を乗り越えていくにつれ一皮も二皮もむけていくのだ。その姿を見ていると、自分も頑張ろうと勇気づけられること必至である。
また言わずもがな、VFXで彩られた非日常と日常が混在する風景が美しい。そんな世界で活躍するおばけたちも、もちろん印象的。憎めず愛らしさいっぱいでキャラが立っていて、思わずニッコリしてしまうこと請け合いだ。
どこか遠くに出かけなくとも映画館に行くだけでひと夏の思い出が完成されそうな、そんな魅力をはらんでいた次第。『ゴーストブック おばけずかん』大人も子どもも必見です!
参考リンク:映画『ゴーストブック おばけずかん』
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.