世界の億万長者であるイーロン・マスクとジェフ・ベゾスは、15年以上にわたって「宇宙開発」で争ってきています。
マスクとベゾスがどのように宇宙開発で競い合ってきたのかと、宇宙開発の歴史について。海外YouTubeチャンネル「Destiny」が解説しています。
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*Category:テクノロジー Technology|*Source:Destiny,wikipedia(1),(2)
イーロン・マスクとジェフ・ベゾスの争いの歴史とは?
マスクはスペースXを、ベゾスはブルー・オリジンという航空宇宙企業を経営しています。つまり、両者は人々を宇宙に連れていこうと競争しているのです。
マスクは、テスラとスペースXの両方を経営するCEOです。ベゾスは、Amazonとブルー・オリジンを経営しています。そして、ブルー・オリジンは月に人を送るという目標を掲げています。また、主要ビジネスでは、ベゾスの方が売上を多く出しています。
長年にわたり、この2人は競い続けてきました。また、彼らは、Twitter上で言い合いをしたこともあります。
ベゾスは、宇宙観光客に完全に安全であることを証明するため、ベゾス自身も乗船する新しいシェパードロケットを飛ばすことを発表しました。そして、2021年7月に打ち上げが行われ、成功しました。
一方、マスク自身は宇宙に行く計画はありません。しかし、2023年に日本の億万長者である前澤友作氏が乗る新型ロケット、スターシップ・スーパーヘビーで月旅行を実現しようとしています。さらに、マスクは、火星に移住してそこで生涯を終えたいとも考えています。
2人の競争はいつから始まったのでしょう。
2004年にはブルー・オリジンもスペースXもまだ初期段階であり、どちらも打ち上げを成功させていませんでした。ベゾスとマスクは再利用可能なロケットについて実際に会って話したこともあります。しかし、有益な意見交換はできませんでした。なぜなら、マスクはベゾスにアドバイスをしようとしましたが、ベゾスはマスクのアドバイスをほとんど聞かなかったからです。
2013年に両社が同じ発射台をNASAから借りようとしたとき、このライバル関係は再び加熱します。
スペースXはNASAの発射台を独占使用できる権利を手に入れました。しかし、ブルー・オリジンはスペースXの独占使用を阻止するために政府に正式に抗議をしました。
また、ブルー・オリジンは、NASAの発射台を、すべての航空宇宙企業が使えるようにするべきだと提案しています。
一方、スペースXは、ブルー・オリジンの対応をインチキな妨害戦術と呼びました。さらに、スペースXはブルー・オリジンに対して、信頼できる宇宙船を作り出せていないとも指摘しています。
しかしマスクは、もしブルー・オリジンが何らかの形でNASAの有人宇宙船規格に適合した宇宙船を設計できたなら、スペースXは喜んで彼らの要求に応じると述べました。ただその後、マスクは「(ブルー・オリジンにそれができるなら)スペースXは、炎の中で踊るユニコーンを発見しているでしょう」と皮肉を言っています。
スペースXに発射台を独占する権利を奪われた、ブルー・オリジンの不幸は、これだけではありません。NASAの月着陸船の製造契約もスペースXに奪われてしまったのです。この機体は、2024年に飛び立つ宇宙飛行士に提供されます。
ベゾスはこの決定にも不満を持っています。NASAが最後の瞬間に契約入札者を変更したと非難する抗議を提出しました。これはブルー・オリジンにとって大きな損失でした。
マスクはベゾスと彼の50ページの抗議に対して「ブルー・オリジンは正確な軌道に乗せることはできないロケットです。」とTwitterで反撃しています。