メモ
世の中には、健康や筋トレのために一念発起してジムに通おうと思ったものの、どうしてもジムに対する恐怖感や不安感が拭えず、足が向かない「gymtimidation(ジム恐怖症)」の人がいます。そんなジム恐怖症を乗り越えるために有益な「6つの方法」を、ランカスター大学のスポーツ心理学講師であるJenny Meggs博士が解説しています。
Six ways to get over ‘gymtimidation’ – your anxiety of heading to the gym
https://theconversation.com/six-ways-to-get-over-gymtimidation-your-anxiety-of-heading-to-the-gym-174740
初めてジムを訪れる人や久しぶりにジムへ通う人における「ジム恐怖症」はかなり一般的であり、2000人のアメリカ人を対象にした調査では約半数がジム恐怖症を経験していたほか、イギリスの調査では4人に1人の女性がジムに恐怖を感じていることが示されました。
Meggs氏は、「人々がジムに行くのを恐れる理由はいくつかあります。他の人に判断されることへの恐れ、特定のエクササイズが適切にできないのではないかという恐れ、ジムに通っている他の人と自分を比べてしまうことへの恐れなどです」と指摘しています。
しかし、多くの人々がジム恐怖症となっている最大の理由の1つが、ジムを「なじみのない、あるいは威圧的な場所」だと見なしていることだそうです。人間は予測可能性を好む傾向があり、不確実性は恐怖や不安といった感情と結びついています。Meggs氏は、「これはジムで何が行われているのか外からは分かりにくことによる『ジムで何が起きるのかわからない』という不安感が大きいのでしょう」と述べています。
また、初めてジムへ行く人は「自分は目標を達成できる」という可能性の認知である自己効力感が低いこともMeggs氏は指摘しています。自己効力感は自身のスキルや能力に対する信念であり、人間のモチベーションと深く結びついているため、低い自己効力感はジムへ行くことにためらいを感じる一因になり得るとのこと。
こうしたジム恐怖症につながる感情を回避するため、Meggs氏は以下の6つの方法を推奨しています。
◆1:最初はシンプルな筋トレに焦点を当てる
いきなり高難度の筋トレをやろうとすると不安が増すため、最初はシンプルで簡単にマスターできるエクササイズを計画した方がいいとのこと。また、ジムが混んでいてマシンが使えない場合に備えて、代替となるエクササイズを用意しておくことも不安感の軽減に役立ちます。
◆2:事前にジムやマシンについて調べる
ジムがどういう場所かわからないことが不安につながるため、事前にジムやそこにあるマシンについて調べ、場合によってはマシンの使い方をオンラインで確認しておくことが、ジム恐怖症を和らげる上で有益です。また、初日は自分1人ですべて行うのではなく、スタッフやパーソナルトレーナーの指導を予約しておくのも良いそうです。
◆3:事前にトレーニングルーチンを決めておく
ジムへ行ってから何をするか考えようとするのではなく、オンラインで初心者向けのトレーニングを検索したりパーソナルトレーナーに相談したりして、事前にトレーニングのルーチンを決めておくことをMeggs氏は推奨しています。事前に何をするか決めておくことで、マシンを前にして「何をどうしたらいいかわからない」と不安になるのを防ぐことができます。
◆4:初心者向けのグループエクササイズに参加する
最初から1人でジムへ行くのではなく、初心者向けのグループエクササイズに参加することも1つの手です。自分と同じ立場の人たちと一緒にいることは、自信を高めて不安を減らす役に立つ可能性があるほか、他の人たちと一緒に運動することは精神的健康にも有益なことが示唆されています。
◆5:最初は混んでいない時間帯を狙う
Meggs氏は、「最初はピーク時以外の時間帯に通いましょう。そうすることで、ジムに慣れて自信が付くかもしれませんし、人が少ない方が緊張しないかもしれません」と述べています。
◆6:不安や緊張を受け入れる
新しいことに挑戦する人は誰でも不安や緊張を覚えるものであり、ジム恐怖症の人も自分が不安や緊張を覚えていることを認め、受け入れることで一歩進むことができます。緊張に対処する方法として、Meggs氏はマインドフルネスの実践などを推奨しています。
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