家に自力で光ファイバーを配線した人物がやったこととは?

GIGAZINE



高速なインターネット接続を実現するべく、ソフトウェアエンジニアのステファン・シュラー氏が光ファイバーケーブルを自力で配線し、10Gbpsの高速通信を実現しました。

Wiring my home with Fiber – Stefan Schüller
https://sschueller.github.io/posts/wiring-a-home-with-fiber/

シュラー氏が設計したネットワーク図が以下。↓
スイスの携帯電話ブランド・Yalloの5G通信と、ISP・Init7の25Gbps回線、Swisscomの10Gbps回線を引き込みます。Init7の回線はルーターを介し1台のPCに、Swisscomの回線はスイッチングハブ経由で分岐して合計3台のPCに接続します。


この配線で、家に新たな穴を開けることなく、各フロアに最低1本の光ファイバーが引き込まれます。

光ファイバーには伝送損失が少ない「シングルモード」と、損失が比較的大きいものの安価で耐久性の高い「マルチモード」がありますが、シュラー氏の環境においては線の両端につなぐ「SFPモジュール」を交換すればいいだけであることから、シュラー氏はより交換コストの少ないシングルモードを選択。

コネクタにはLCコネクタを採用。


ケーブルとコネクタをつなぐ成端処理のために、融着接続機を650スイスフラン(約9万6000円)で購入したそうです。


ケーブルは「FTTH-IHK-GE-2.2-0500」を選択。


また、ケーブルの一端が終端処理された「ピグテール」も用意します。


ケーブルを接続して光信号を電気信号に変えるモジュールの規格には110Gbpsをサポートする「SFP+」を採用。25Gbitの回線に接続するルーターには、25Gbpsを実現するSFP28モジュールに対応したPCIeカードを採用します。


こうして準備を整えたシュラー氏は、まず地下に通じている電線管を見つけて、光ファイバーケーブルを引っ張り出します。


そして、融着接続器で成端処理を実施。


ピグテールにつなぎ、接続部を保護スリーブで覆った様子がこんな感じ。


コンセント周りでは、既存の電話配線(S.BUS)を切断しないよう、各配線を両立させます。


PCにはPCIeカードやSFP+モジュールを取り付け、これにケーブルをつないで配線完了です。


なお、費用は全部合わせて30万円近くかかったそうです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

Source

タイトルとURLをコピーしました