猪苗代湖ボート死傷事故、「逃走」していた可能性も浮上 量刑に影響は?若狭勝弁護士に聞く

J-CASTニュース

   福島県会津若松市内の猪苗代湖で2020年9月に起きたボートによる死傷事故で、逮捕された東京都内の会社役員の男(44)は、同乗者が撮った動画などから、事故を認識しながら走り去った可能性があると報じられている。

   逮捕・送検容疑は、業務上過失致死傷だが、より重い罪に問われることはあるのか。弁護士に見解を聞いた。

  • ボートによる事故が起きた猪苗代湖

    ボートによる事故が起きた猪苗代湖

  • ボートによる事故が起きた猪苗代湖

「今回は道路上ではないので、ひき逃げはない」

   この事故は、20年9月6日の昼前、男児の家族ら4人が湖上でライフジャケットを着て、父親の水上バイクに引っ張ってもらう順番待ちをしていたところ、通りがかったプレジャーボートに衝突された。男児以外も、母親ら2人が重傷を負っている。

   メディアの報道によると、ボートには、約10人が乗船しており、事故当時も、操縦していた容疑者の男らが会津若松署から船上で事情聴取を受けていた。被害者の家族らは、船舶航行区域より岸寄りでボートが徐行しなければならない場所にいたとされている。

   ただ、捜査は難航したようで、1年ほど経った21年9月14日になって、ようやく同署が男の逮捕に踏み切った。男は、調べに対し、「身に覚えがない」と否認している。

   その後、事故当時の様子も報じられ、共同通信の16日付記事などによると、船の複数の同乗者がスマホで事件前後の動画を撮っており、異変に気付いて関係者が「やばい」などと漏らす声が記録されていたという。しかし、船は、そのまま走り去ったといい、男は、同乗者に口止めしていたとの話も出ているという。もしこれが事実なら、男は、事故を認識していたことになる。

   業務上過失致死傷罪の罰則は、5年以下の懲役・禁錮または100万円以下の罰金になっている。男が、道交法のひき逃げのような行為をしていたとすると、さらに重い罪が考えられるのだろうか。

   元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は9月16日、J-CASTニュースの取材に対し、ひき逃げは道交法の罪であり、今回は道路上ではないのでひき逃げはないとしたうえで、次のように話した。

Source

タイトルとURLをコピーしました