2023年2月7日、松屋の新商品『台湾風まぜめし』が発売開始となった。同商品は「シュクメルリ」や「魯肉飯(るーろーはん)」と同じ “松屋で世界の味シリーズ” のラインナップで、どうやら「台湾まぜそば」にインスパイアされているようだ。
……が、結論から申し上げてしまうと、松屋の『台湾風まぜめし』は台湾の要素ゼロ! 本気で何が台湾なのかわからない!! それでも「とりあえずウマい」という松屋らしいパワープレイ系の新メニューであった。
・台湾○○の系譜
そもそも「台湾○○」の発祥は、おそらく名古屋「味仙」の大看板メニュー「台湾ラーメン」であろう。ひき肉と唐辛子、そしてエゲツない量のニンニクが織りなすコンビネーションは中毒性ヤバし! 名古屋最強グルメの一角であることは間違いない。
その後、一気に広まったのが「台湾まぜそば」で、こちらも「ひき肉・唐辛子・にんにく」が主役のまぜそば。都内には台湾まぜそばの専門店もかなり多く、ガツンとパンチのある味わいはやはり「中毒性がかなり高い」と言っていいだろう。
で、松屋の『台湾風まぜめし』である。「台湾○○」の系譜からすると「ひき肉・唐辛子・にんにく」のコンビネーションが軸のメニューであることが推測され、超ヒット商品になる可能性も低くないハズ。なぜなら松屋大好きっ子たちは、刺激を求めがちな民なのだから。
というわけで、発売開始直後の『台湾風まぜめし』を松屋で実食! 松屋によると『台湾風まぜめし』は「牛めし」「半熟玉子」「キムチ」「海苔」「青ネギ」そして特製の「まぜダレ」で構成されているようだ。
・台湾どこいった?
ポイントはズバリ、まぜダレがどれだけ台湾風になっているか? まぜダレ以外は “ほぼビビン丼” なので、まぜダレ次第で『台湾風まぜめし』の印象は大きく変わって来るに違いない。
……が、結果的に全く台湾の風を感じなかったことは冒頭でもお伝えした通り。唐辛子はキムチからオマケ程度に出たものだし、ニンニクも松屋基準の域を出ていない。かろうじてひき肉は入っていたが、最後の最後まで台湾の気配すら感じることは出来なかった。
おそらくこれは記者の感覚がおかしいわけではなく、台湾まぜそばが好きな人も、松屋が好きな人も、そしておそらく台湾の人でさえ「どこが台湾?」と戸惑うことだろう。マジで何をもってして台湾なのか? 中毒性というよりは、意外と万人受けしそうな味わいである。
とはいえ、まぜめし系の丼としては十分美味しいし、それこそビビン丼が好きな方にはズバッと刺さることだろう。ただ「台湾ではない」というだけの話である。ビビン丼が好きな方には自信を持ってオススメだ。
なお、台湾風まぜ牛めしは590円、ライスの大盛りが650円となっている。記者は1ミクロンも台湾を感じ取ることは出来なかったが、とりあえず美味しいメニューであることは間違いない。