民間人初の「スペースウォーク」へ。 SpaceXが本日このあとライブ配信!

〈更新〉 SpaceXは、本日8月28日と明日29日に予定されていた、ファルコン9ロケットの打ち上げ中止を発表しました。打ち上げ中止の理由は、フロリダ沖の宇宙船ドラゴンの水面着陸エリアの気象予報が好ましくないため。Polaris Dawnミッションは延期決定。


初づくしとなる民間ミッション。

民間人初となるスペースウォーク実現まであと少し!

本日、8月28日お昼すぎから、SpaceXの公式サイト、またはX公式アカウントで、スペースウォークミッションを担うメンバーを載せた宇宙船ドラゴンの打ち上げがライブ配信される予定です。

Polaris Dawnミッションとは

今日、予定されている民間人初のスペースウォーク(宇宙遊泳)は、Polaris Dawnというミッションに含まれています。

Polaris Dawnは、起業家のジャレッド・アイザックマン氏が企画した民間宇宙飛行計画「ポラリス計画」の中の1ミッション。民間宇宙飛行士による民間宇宙旅行を実際に担うのは、イーロン・マスク氏率いるSpaceXです。

Polaris Dawnミッションで宇宙へ向かうのは4人。企画張本人のジャレッド・アイザックマン氏。元米空軍パイロットのスコット・ポティート氏。SpaceXのエンジニアであるサラ・ギリス氏とアンナ・メノン氏。

Polaris Dawnミッションにて、宇宙船ドラゴンが目指すは高度1400キロ地点。成功すれば、ドラゴンでの到達高度最高記録をマークするだけでなく、地球周回軌道の遠地点最高記録も樹立することになります(現在の記録は1966年打ち上げのジェミニ11号の遠地点1374km)。

混乱しがちなのが、アポロは月に行ったじゃないかという話。当然、移動距離はアポロの方が長いですが、今回の狙いは地球軌道、つまり地球を周回する間にどこまで高度を出せるかということ。

Polaris Dawnミッションでは、地球周回上に5日間滞在予定。その間に、30を超えるさまざまな実験や調査が実施されます。スペースウォークは滞在後半に予定されており、700キロ地点まで高度を下げて実施予定。4人のうち2人が民間人初となる宇宙遊泳に挑戦します。

今回の宇宙遊泳のためにん、SpaceXは専用宇宙スーツを開発。というのも、宇宙船ドラゴンにはエアロックシステムがありません。故に、宇宙遊泳をしない2人も宇宙の真空空間にされされることになるので、全員スーツの着用が必須。このスーツの開発に遅れがでていたものの、今年5月についにお披露目されました。

打ち上げできるか!?

ファルコン9ロケットと宇宙船ドラゴンは、すでにアメリカはフロリダ州のケネディ宇宙センターにて、発射台からその時を待つのみ。打ち上げ予定時間は(現時点では)午後4時38分。ただし、公式サイトのライブ配信自体は、打ち上げの3時間以上前の午後1時05分からスタート予定

なので、配信スタートは「このあとすぐ」ですが、実際の打ち上げは「もうちょいあと」。宇宙遊泳は、まずは無事打ち上げされてからの話です。

今回の打ち上げでは、すでに予定されていた第1弾スケジュールが、地上側のヘリウムガスの漏れにより延期。今は、第2弾スケジュール(本日午後4時38分)に向けて待機中です。ちなみに、午後4時38分の打ち上げが叶わなかった場合、午後6時23分、午後8時09分が予備時間として設定されています。

【8/28 13:50 更新】ファルコン9ロケット打ち上げ中止について冒頭に追記しました