毎年イギリス中の写真家たちが腕を競い合う『British Wildlife Photography Awards(イギリス野生生物写真賞)』は、英国の生物多様性を称えるコンテストです。
今年は1万4000点以上の応募作品がありましたが、入賞作として選ばれるのはほんの一握りだけ。グランプリ受賞者には総額6,000ドル(約90万8000円)の賞金が与えられます。
このコンテストには動物の行動、動物のポートレート、ボタニカルな英国、モノクロ、英国の季節、沿岸と海洋、生息環境、隠れた英国、都市の野生生物、森林の計10部門が存在します。
イギリスの豊かな自然と野生生物のさまざまな表情を捉えた入賞作品をまとめました。
春の宝物
ウェールズで撮影された、寒い春の朝のキジ。この写真が11歳以下部門のグランプリを獲得。
母親と小鹿
12~14歳部門のグランプリに選ばれたのは、イングランドの森林にいたノロジカ(C. capreolus)の写真でした。
水上を疾走中
Young British Wildlife Photographer of the Year(若きイギリス野生生物フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー)の総合優勝に輝いたのは、戦いから逃げ、サリーにある池から飛び立つオオバン(F. atra)の姿を捉えた印象的な写真。
リスのシルエット
キタリス(アカリスとも)のシルエットの写真が、モノクロ部門の準グランプリに選ばれました。
夕暮れの中で踊る
動物の行動部門準グランプリの写真では、2羽のカンムリカイツブリが求愛ダンスをしています。
何の騒ぎ?
イングランドのノース・ヨークシャーの引上げドックに満足そうに寝そべっているセイウチ(O. rosmarus)。このセイウチは「Thor(ソー)」と呼ばれており、午前2時28分に撮影された写真が都市の野生生物部門の準グランプリに入賞しました。
朝焼けの野ウサギ
ヤブノウサギを真正面から捉えた写真が、動物のポートレート部門の準グランプリに。
夜明けの色彩
ボタニカルな英国部門の準グランプリになったのは、潮だまりの水面下で生い茂っている海藻のショットでした。
夜の花火
このファイヤーワークス・イソギンチャクは蛍光撮影で撮られており、この生物の注目に値する触手が際立っています。この写真が沿岸と海洋部門の準グランプリに。
霧の中へ
森林部門の準グランプリは、バドベリー・ヒルの神秘的な写真。オックスフォードシャーに群生するブナの木とイングリッシュ・ブルーベルです。
森のちっちゃな風船
こういった変形菌は非常に小さいものです。160枚の画像を重ねた写真が、ボタニカルな英国部門のグランプリを獲得。
危機にあるデイジー
隠れた英国部門の準グランプリは、デイジーの裏側で取っ組み合いをしているミツバチとヒメハナグモの写真。イングランドのデヴォンにて。
作物泥棒
イングランドのチェシャー州ナントウィッチで作物をモグモグと食べているヤブノウサギ(L. europaeus)を捉えた、“The Crop Thief(作物泥棒)”という題の写真が生息環境部門の準グランプリでした。
夜のホシムクドリ
夜間に飛行中のホシムクドリの写真が、動物のポートレート部門のグランプリに。
アラン島上空のカラス
スコットランドのアラン島を空高く飛ぶカラスの写真が、モノクロ部門のグランプリに輝きました。
空に向かって伸びるブナ
森林部門のグランプリは、スコットランドのイースト・ロージアンにあるブナ林のてっぺんを見上げる魅力的なショットです。
海の漂流者
コンテストの総合優勝作品に選ばれたのは、水面下ではエボシガイに覆われていたサッカー…、いや英国流に言うならフットボールの球の写真。エボシガイは英国に自生していないので、ボールが長旅に出ていたことを示唆しています。
昼間の散歩者
英国ではキツネはお馴染みの光景で、ブリストルにいるこの雌キツネも例外ではありません。変電所の壁に沿って歩いているキツネを捉えた写真が、都市の野生生物部門のグランプリに輝きました。
綱渡りをする者
生息環境部門のグランプリとなった写真では、ノッティンガムシャーのシェアウッド・パインズ森林公園に生息するキツネが木の枝に登り、見事な構図を作っています。
抱接中のカエル
カエルたちが池から頭を出していて、雄は雌を巡って争っています。この画像が動物の行動部門のグランプリを獲得しました。
3頭なら仲間割れ
隠れた英国部門のグランプリは、デヴォンの野原に生息するイカルスヒメシジミ(P. icarus)の美しく構成されたショットです。
Source: British Wildlife Photography Awards,