用途に合わせてメガネを交換。
たとえば「VIVE Pro Eye」や「Vision Pro」といったVRゴーグルには、人の瞳孔を追跡するアイトラッキング機能があります。
視線の動きでポインターを移動させたり、人が画面のどこに興味を持っているのかを知ることでマーケティングの材料になったり、スポーツ選手や伝統工芸品の熟練者がどこを見ているのかなどを科学的に知る手助けにもなります。
しかしこうしたゴーグルはサイズも重さも存在感もあるので、あんまりお手軽ではないんですよね。
取り外せる視線追跡装置
Pupil Labsのアイトラッカー「NEON」は、モジュラーであるノーズパッドだけにその機能があり、専用のフレームに設置する仕組みです。装着者に合わせたタイプや掛け心地が選べるのが利点となっています。
「NEON」は高速アイカメラ、広角シーンカメラ、ステレオマイクが耐水性のシリコンで覆われています。
フレームはノーマル型、子供用、スポーティーで目を保護するプロテクター型、ヘッドバンド型、レンズのない1本フレーム型、スキーゴーグル型などがあり、用途によって付け換えます。
一般向けではなく研究用
「NEON」は主に研究用ですが、ゲームや歩行中の危険察知、スポーツでボールや滑走コースをトレースするなど、いろんなことが可能です。
使い方はただかけるだけ。トラッカー側で設定や調整は必要なく、晴天時でも暗闇の中でも使用可。老若男女誰もが使えます。
ソフトを使っていろいろ分析
PCでもスマホでも、接続後に取得したデータは独自のクラウド「Pupil Cloud」にアップロードされ、ソフトを使ってさまざまな分析や応用ができるようになります。
たとえばアルゴリズムによって映っている人の顔が検出したり、タグでマーキングした範囲内を追ったり、画面内で視点の動きを追跡すれば、人の視線が何に集まるのかを検出することが可能です。
使い方アレコレ
こちらの動画では、視点が移動して止まった場所に数字を振っている様子が分かります。これで部屋をマッピングしているのだそうです。
PCと連動させれば、視点の移動でマウスのポインター移動が可能になります。
光学機器は高額だ
価格はトラッカーだけなら5,800ユーロ(約93万円)ですが、フレームを合わせると約96~117万円と、まったくもってお手軽ではありません。研究用なので仕方がありませんけどね。
ですがここでの知見やデータが更なる発展に繋がると考えると、高いお金を出して使う人たちに足を向けて寝られませんね。
Source: YouTube, Pupil Labs, HANNES GEIPEL INDUSTRIAL DESIGN via YANKO DESIGN