NASAの火星探査車「パーサヴィアランス」が1日の走行距離の最長記録を更新!

GIZMODO

快挙!

NASAのジェット推進研究所(JPL)は、火星探査車パーサヴィアランスが1日の走行距離の最長記録を更新したと発表しました。ジェゼロ・クレーターの河川デルタに向かう3マイル(約4.8km)の旅を続けている最中のパーサヴィアランスは、1日に1047フィート(約319m)も移動したのです。しかも人間からの手助けは最小限という中でやってのけたんですから、なおさらスゴいことです。

パーサヴィアランスの目的地や進む方向は、米国カリフォルニア州にあるJPLの職員たちが計画しています。彼らは特殊な3Dメガネと3Dモニターを使って探査車の周りの地形を確認しつつ、地上から探査車の行き先を選んでいますが、目的地への行き方を決めるのは探査車に搭載されている自動走行システムです。パーサヴィアランスは道すがら、尖った岩石や柔らかい砂、クレーターといった障害物を特定し避ける最良の方法を人間からのサポートを介さずにリアルタイムで導き出していくというわけです。

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Video: NASA Jet Propulsion Laboratory/YouTube

これまでの探査車にも自動走行のソフトウェアは搭載されていましたが、パーサヴィアランスの強みは、動きながらそういった判断を行なえる点。JPLの科学者たちは、これを「走りながら考える能力」と呼んでいます。キュリオシティのような古いモデルだと、判断する際には一旦立ち止まる必要があったため、1日で進める距離は少なかったのでした。

パーサヴィアランスの最高速度は時速0.1マイル(約160m)で、NASAいわく日に300ヤード(約274.32m)以上進めるそう。現在は、かつては水が流れていたと考えられている乾燥地帯ジェゼロ流域に向かっています。その道中で、過去に微生物などの生命が存在していた痕跡を探し、今後のミッションで分析のために回収される予定の土壌と岩石のサンプルを収集しています。 パーサヴィアランスは他の探査車よりも早く移動できるので、科学者にとっては実験を行なったりサンプルを集めたりする機会が増えることにもつながります。

Source: Phys.org, YouTube,

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