没入感のあるコンテンツ体験へ。テレビと照明が連動する「スマートテレビ照明」

まるでお話の世界に中に入り込んだような没入感…。

本でも動画でも、「そっちの世界」に入り込むためには、見る側だってそれなりの集中力が必要です。その力を高めるお手伝いをし、よりイマーシブ(没入感たっぷり)なコンテンツ体験を可能にするのがこれ、スマートテレビ照明です(AppleのVision Proがご家庭にやってくれば、集中力がなくても入り込めるのかもしれませんけどね)。

スマートテレビ照明とは?

スマートテレビ照明とは、テレビの裏に貼り付けて使えるライトテープ。テレビに映されたコンテンツとライトテープの光が連動し、テレビという物理的な枠を超えて、空間を演出するガジェットです。

照明でどこまでコンテンツへの入り込みが変わってくるのか…。米Gizmodo編集部が実際に使ってみました。使用したのは「Nanoleaf 4D」。


テレビの映像をより良く体験するためのライフハックがあります。

それは、テレビ裏にライトテープを貼り付けること。画面を後ろから照らすことで、画面の中の色がより鮮やかに、黒はよりダークに見えるのだそう。昔からあるこのライフハックをモダンに進化させたのが「Nanoleaf 4D」。映像の色や動きと照明が連動します。

Nanoleaf 4D

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Photo: Dan Ackerman

これは何?:カメラとライトテープによるスマートテレビ照明

価格:99ドル(65インチver. 日本からの購入は1万8480円

いいところ:Nanoleafのエコシステムにまとまっている。映画やゲームの没入感は確かにUPする。

残念なところ:4Dモードはやりすぎ。うちのテレビとライトテープの長さが合わなかった。

ライトテープとカメラの仕組み

Nanoleaf 4Dは小さなカメラがセットになっています。このカメラをテレビに設置することで、画面の中の動き・色を取得(設置はテレビの下上どちらでもOK)。その情報がテレビ裏に取り付けられたライトに送られ、テレビの映像がフレームの外にまで滲み出たようなライティングを演出します。

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テープライトの光は壁に反射してこそなので、テレビ周辺の壁には何もないのが理想。
Photo: Dan Ackerman

Nanoleaf 4Dの専用アプリで、ライティングの設定ができます。単色モードの他に4段階(1D〜4D)で調整できるミラーモードあり。2D、3Dあたりが妥当。正直、4Dは光が強すぎ&大袈裟すぎて、テレビ映像の邪魔になると感じました。

ちなみに、Nanoleafはスマートテレビ照明以外にもライティング製品が多々ありますが、それをテレビ近くに設置すると一緒にコントロールできます。

ん? テープ微妙に短い?

僕はすでにNanoleafの照明を使っているので、設置は簡単でした。が、初めての人でも難しくはないはず。ただ今回のテープライトに関してはひとつ問題あって…。短いんです。

Nanoleaf 4Dには、テレビのサイズに合わせて65インチ版と85インチ版があります。今回使ったのは家の65インチテレビに合わせて65インチ版。なのに短かったんです。

うちの65インチのテレビの背面をぐるっと一周するのにはテープの長さが足りず、どうしても隙間ができてしまう。これ、他の人のクチコミにもあったので、テレビのモデルによってはあるあるなのかもしれません。

カメラの設置場所には注意

付属のカメラにはアームがついています。公式サイトの画像を見ると、テレビ上に設置し、カメラが画面を捕らえられるようアームで調整しているようです。

ただ、この位置はテレビのコンテンツを見るにはちょっと目障りに感じました。そこでどうしたかというと、アームを外してテレビの下(テレビ台)に設置することに。カメラが画面を見上げる形です。

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Photo: Dan Ackerman

カメラが収集する情報はローカルにあるアプリの外に送信されることはありません。が、Webカメラのようなものが部屋の真ん中に鎮座している状態は、どうも落ち着かない。個人的にはテレビスクリーンしか映らない角度で下に設置する方が気持ち的にもスッキリしました。

Nanoleafもユーザーのそのへんは理解しているようで、カメラには磁石のカバーもついています。

映画とゲームの色が画面の外に滲み出る

Nanoleaf 4Dのライティングは、明るい色味、カラフルなシーンでより活きてきます。画面の色をスピーディにうまくトラッキングできているなと感心しました。映像でキャラクターが懐中電灯持っているシーン、懐中電灯の光とNanoleaf 4Dのライティングがマッチしていたのには感動!

一方で色の暗いシーンでは、ときにコンテンツの妨げに感じることも。映像とは噛み合わないライティングがランダムでチカっとすることも。

YouTubeの暖炉のスクリーンセーバー動画との相性が非常によくて、まったりリラックスしたい時に画面とライティングを連動させると最高です。

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Photo: Dan Ackerman

まとめると、プロダクトとしてはけっこういい。あとは値段の問題。映像と連動しなくていいなら、テレビの裏にテープライト貼ればいいのでずっとコスト安ですみますからね。

家の間接照明兼映像拡張というダブル用途で、予算的にありかどうか。そこです。


なるほど。ご家庭よりもカフェバーやカラオケ店舗にあるとうれしいやつかもなぁ。

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