iPhoneでも、Androidでも。
ここ数年で、スマートフォンカメラの性能がめちゃくちゃ向上しましたが、まだ苦手な分野はあります。その1つが夜景です。
三脚を使わなくても明るい夜景写真が撮れる機能は搭載されているのですが、なんだかブレていたり、ピントが甘い写真になっちゃう。そんな悩みをお持ちの皆さま。
あんまり難しい設定をせずに撮れる方法をご紹介しましょう。
- アプリは「夜撮カメラ」を使う
- 街なかで撮るときは「夜景」を選択
- 手持ちで撮るときは壁などに寄りかかろう
- 橋の欄干などにスマートフォンを押し付ける
- 窓越しに撮るときはレンズをガラスにぴたっとくっつける
- 月や星を撮るなら「夜空」を選択
- 「夜景」+「星空」で撮るときはスマホ本体を立てかける
- iPhone 14 Pro 広角 + 「夜景」で撮影した例
- Pixel 6 広角 + 「夜景」で撮影した例
- iPhone 12 Pro Max 広角 + 「夜景」で撮影した例
- iPhone 14 Pro超広角 + 「夜景」で撮影した例
- iPhone 12 Pro Max超広角 + 「夜景」で撮影した例
- Pixel 6 広角 + 「夜空」「星」で撮影した例
- 動きを捉えた写真も楽しめます
アプリは「夜撮カメラ」を使う
iPhoneユーザーのかたも、Androidをお持ちのかたも、夜の撮影には「夜撮カメラ4」を使いましょう。
基本無料のカメラアプリで、名前のとおり夜景や月、星空の撮影役立つ機能がもりだくさん。iPhone版は900円、Android版は980円を支払うことで全機能がアンロックされますが、無料のままでも十分使えます。
・よりよい画質で保存できる
・RAWデータを保存でき、あとから微調整できる
というメリットがあるので、無料版が気に入ったなら正式版にアップグレードすると良いでしょう。
街なかで撮るときは「夜景」を選択
アプリを起動したら、上部(または右端)にある、ブレたハートマークのアイコンをタップします。
「夜景」「夜空」「花火」「ライト・アート」の4つのプリセットが表示されるので、街の夜景を撮るなら「夜景」を選択します。
このモードは、各種スマートフォンの標準カメラアプリに入っている夜景撮影モードと同じように複数枚の写真を撮って合成するのですが、撮影枚数が30枚と多くノイズが少ない写真を残しやすいんですね。
また1枚1枚の写真のシャッタースピードが速めのため、三脚などは不要。立ったまま、スマートフォンを持ったまま撮影可能です。
手持ちで撮るときは壁などに寄りかかろう
高速気味のシャッタースピードとはいえ、できるだけスマートフォンが動かないように構えることが大事です。スマートフォンは両手で抱えるようにして持つことが必須です。
さらに周囲の建物の壁や電柱に寄りかかることで、夜景撮影時のブレを大幅に抑えることができます。
橋の欄干などにスマートフォンを押し付ける
寄りかかる場所がないときは、スマートフォンを橋の欄干や手すりなどに押し付けるようにして固定しましょう。このとき、柔らかい素材を使ったスマートフォンケースを使っていると効果はさらにアップしますよ。
窓越しに撮るときはレンズをガラスにぴたっとくっつける
周囲の光を反射しがちな窓越しに撮るときは、スマートフォンのレンズと窓をぴったりとくっつけて撮影します。こうすることで、屋内にあるライトなどの光の影響を抑えることができます。
月や星を撮るなら「夜空」を選択
漆黒の空間に光り輝く月と星を撮るときは「夜空」を選択します。「夜景」との違いは、極力ノイズが出なくなる設定となっていること。
具体的にはISO値が最小値(スマートフォンによって異なる)となり、「月」は普通に1枚だけ撮影、「星空」を選ぶと遅いシャッタースピードで複数枚の写真を撮影&合成することで、か細い星の光も捉えます。
「夜景」+「星空」で撮るときはスマホ本体を立てかける
初期設定では30秒もの超ロングなシャッタースピード設定となる「夜景」+「星空」。さすがにこのモードを選択したときは、手持ち撮影は無理です。
スマホ三脚があればいいのだけど、普段から持ち歩くことってそうはないでしょう。だから周囲の建造物や小物を使いましょう。歩道の縁石の段差を使ったり、石やペットボトルを使ってメインカメラが目的の方向を向くようにセッティングしましょう。
なおスタンド代わりになるスマホケースは、メインカメラを斜め下方向にしか向けることができないのでご注意ください。
iPhone 14 Pro 広角 + 「夜景」で撮影した例
では作例をご覧ください。まずはiPhone 14 Proのメインカメラで撮った写真です。PC用の大きなディスプレイに映すのでなければ、これで十分と思える仕上がりとなりました。
Pixel 6 広角 + 「夜景」で撮影した例
他のスマートフォンでも同じ画角で撮影しました。少し、屋内の光が映り込んでフレアっぽくなってしまいましたが、1世代前のスマートフォンでもこんなに綺麗な夜景が撮れちゃいます。
iPhone 12 Pro Max 広角 + 「夜景」で撮影した例
こちらは2世代前のiPhone 12 Pro Max。ややコントラストが低いものの、十分ではないかと。夜景撮影に適したアプリを使えば、最新のスマートフォンでなくても満足できますね。
iPhone 14 Pro超広角 + 「夜景」で撮影した例
iPhone 14/14 Plusにも搭載されている超広角カメラで撮ってみました。隅々までビシッとシャープで、抜けの良い写真だと感じます。
iPhone 12 Pro Max超広角 + 「夜景」で撮影した例
「夜景」は複数の写真を重ね合わせるコンポジット合成をするのですが、iPhone 12 Pro Maxの場合は光が多い場所だとやはりコントラストの低下が目立ちますし、空にもノイズが浮かんでる。でも、比べなければ問題ないはず。
Pixel 6 広角 + 「夜空」「星」で撮影した例
台風の影響か、海も山も曇り空ばかりの予報となってしまったために、繁華街の歩道橋の上からテスト。
風の影響で揺れてしまうため、「夜空」「星」からシャッタースピードを短めに再設定し、4秒分の写真を合成しました。うまく設定すれば、走るクルマのヘッドライト&テールライトが1本につながる写真も撮れるはず。街なかでつかっても面白いかも。「夜空」「星」って。
動きを捉えた写真も楽しめます
この2枚はともに、iPhone 14 Proの広角+「夜景」で撮ったものです。周囲の建造物はシャープに捉えながら、道を歩く人や走りゆく電車に動きをもたせる写真もこのモードで撮れちゃいます。これは楽しい。ミラーレスカメラとは違った楽しさがあります。
さあ、盆休みです。みなさんも愛機のスマートフォンで、いろんな写真を撮ってくださいね。そして夜に撮影のタイミングがあるときは、この記事を思い出してチェックしてみてくださいね。