メモアプリの「Evernote」がアメリカの従業員をほぼ全員解雇し事業をヨーロッパに移す予定と発表

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メモアプリの「Evernote」が、同社の事業の大部分をアメリカからヨーロッパに移管することを発表しました。これに伴い、アメリカとチリのほぼすべての従業員は解雇されることになります。

Moving the Evernote center of operations to Europe | Evernote Blog
https://evernote.com/blog/moving-the-evernote-center-of-operations-to-europe/


Evernote has laid off most of its US staff and will move most operations to Europe – The Verge
https://www.theverge.com/2023/7/9/23789012/evernote-layoff-us-staff-bending-spoons-note-taking-app

現地時間の2023年7月6日、Evernoteがほぼすべての従業員を解雇したと、ソーシャルニュースサイトのHacker News上で話題になりました。Hacker Newsには「Evernoteの事業を引き継いだBending Spoonsは、サービスの料金を引き上げ、得た収益は新機能の拡大に使用する予定であることをユーザーに伝えていますが、従業員がいない状況でその予定をどのように遂行するのかは、私が知りたいくらいです」と投稿されています。

メモアプリ「Evernote」がスタッフのほぼ全員を解雇したとのうわさが流れる – GIGAZINE


その後、2023年7月8日にEvernoteは公式ブログ上で同社の事業の大部分をアメリカからヨーロッパに移管する予定であることを発表しました。これは2023年6月23日の時点でEvernoteの従業員に対して通達されていた模様。なお、事業をアメリカからヨーロッパに移管する理由は、同社の親会社であるBending Spoonsがヨーロッパを拠点としているためです。

この移行に伴い、Evernoteはアメリカとチリで働く従業員のほとんどを解雇する必要があり、7月5日にこの解雇通知を実施したとしています。なお、Evernoteは今回の解雇措置の影響を受ける従業員に対して、退職金(16週分の給与と賞与分)と最長1年間分の健康保険を提供する予定です。

Bending Spoonsのフランチェスコ・パタルネッロCEOは、「Evernoteに対する我々の計画はこれまで同様に野心的です。今後、ヨーロッパに拠点を置く専任のチームがEvernote製品の開発を引き継ぎます。このチームはBending Spoonsの400人を超える従業員の広範な専門知識と強みを活用するのに理想的な立場にあります。また、Evernote買収以降、チームのメンバーはフルタイムでEvernoteの開発に取り組んできました」とコメントしています。


なお、Evernoteは2008年にリリースされて以来、メモアプリとして人気を博してきましたが、2010年代半ば以降は類似アプリの登場により勢いを失い苦戦しています。2015年には大規模な人員削減を実施し、2016年には値上げを実施、そして2022年にはBending Spoonsに買収されていました。

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