ツール・ド・フランス、「ChatGPT」とデジタルツインを採用–NTTが協力

CNET Japan

 「ツール・ド・フランス」は世界で最も名誉ある自転車レースの1つであり、毎年極めて多くの人々がレースを視聴している。そして2023年の視聴体験は、IoTやエッジコンピューティング、生成型の人工知能(AI)といった最新技術の活用により、大きく向上することになる。

ツール・ド・フランスの様子
提供:Getty Images/Dario Belingheri/Stringer

 NTTは過去9年にわたってツール・ド・フランスのパートナーを務めてきており、2023年は世界最大の「コネテクテッドスタジアム」を作り上げ、「ChatGPT」を統合することで、同イベントの体験をさらに高めようとしている。

 この「コネテクテッドスタジアム」では、リアルタイムのデータを用いてレースのデジタルツインを構築し、あらゆるレースの側面をデジタルな世界の中に複製することで、ツール・ド・フランスを完全にデジタル化されたイベントとして実現する。

 ツール・ド・フランスの主催者であるAmaury Sport Organisation(A.S.O)は、このデジタルツインによって同イベントで起こっている出来事をより深く理解でき、円滑な運営に役立てられるようになる。

 NTTはジオロケーション技術と、各競技自転車のサドルの下に取り付けられた小さなセンサーを活用してデータを収集する。

 同社はこの技術を用いて、センサーから送られてくる緯度や経度、スピードといった情報を常時受信することになる。これらのデータは無線ネットワークを介して運営側の車両に送信される。その後データは、運営側車両からマイクロ波の電波を用いて、レースの終着地点で待機しているエッジコンピューティングデバイス搭載トラックに送られ、「コンテナ版」リアルタイム分析プラットフォームで処理される。

 さらに、詳細かつ適切なレース情報をファンに向けて提供するために、NTTのAI駆動型「デジタルヒューマン」ソリューションにChatGPTが統合される見込みだ。

 同社は「Marianne」と呼ぶアバターに「機械学習(ML)技術と音声認識技術、自然言語処理(NLP)技術、対話型AI技術」を統合し、レースの包括的な情報をファンに伝えていくという。

 こういった先進的な技術は全て、ツール・ド・フランス・ファム・アベック・Zwiftでも活用される見込みだ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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