7月に入り、飲食業界はここぞとばかりに “うなぎ推し” を開始している。我らが松屋もその1つで、先日から発売されている「松屋のうなぎ」はなかなかのクオリティの高さであることは以前の記事でご紹介した。
さらに松屋では通販限定の『うな牛バーガーキット』なる商品を販売しているらしい。うな牛バーガーキット──。商品画像を見る限り、かなり個性的なグルメであるようだが、実際に届いた『うな牛バーガーキット』はというと……。
・通販限定商品
『うな牛バーガーキット』は、2023年7月4日より通販のみで販売される松屋の限定商品である。正式な商品名は英語表記で『UNAGYU BURGER KIT』だというから、松屋なりに面白さを追求した商品なのだろう。
また、北九州市の高級寿司店「照寿司」とコラボした商品であることも特徴で、パッケージには同店の渡邉貴義シェフ(寿司屋なのにシェフ!)の画像がデカデカとプリントされている。こんなに眉間にシワが寄ったグルメ画像も、なかなか拝めるものではない。
それはどうでもイイとして、私(サンジュン)が『うな牛バーガーキット』のことを知ったきっかけは、代理店からの売り込みである。というのも、私のSNSに「良ければ試食していただけませんか」とメッセージが送られてきたのだ。
この手のDMはちょいちょい来るのだが、ぶっちゃけ微妙なものも少なくない。……が、松屋の『うな牛バーガーキット』なら記事に出来るかも……。というわけで、事務所宛に『うな牛バーガーキット』を送ってもらった次第である。
・え?
聞けば「3年前に1万個を売り上げた」というから、それなりに人気がある商品なのだろう。何より “バーガー” とはとても気になるところ。果たして『うな牛バーガーキット』の正体とはいったい……?
そして数日後。事務所に届いた『うな牛バーガーキット』を見て私は戸惑ってしまった。
なんだ……これは?
段ボールに入っていたのは「うなぎ」「タレ」「牛丼の具」そして「海苔」の4点。なんとなく私は “ライスバーガー的な冷凍食品” が届くことをイメージしていたため、普通に面食らってしまった。というか、牛丼の具は松屋丸出しじゃないか……!
とはいえ、一応説明通りに『うな牛バーガーキット』を組み立ててみることに。「うなぎ」と「牛丼の具」を湯せんしたら、後はご飯を用意すれば準備は完了だ。
皿に海苔を敷き、うなぎ・ごはん・タレ・うなぎ・牛丼の順番で組み立てていく。作業自体は大して難しくはないため、あれよあれよという間に『うな牛バーガー』が完成した。で、肝心の味だが……
熱くて持てんッッッ!!!!
・バーガーとは
それもそのハズ、タレ以外はどれも熱々の熱々なので、素手で鷲掴みにすることは基本的に不可能。結局は箸を使って食べることにした。バーガーとは何だったのか? そう、バーガーとはいったい何なのだろうか?
そして味は「普通にウマいよね」としか申し上げようがない。シンプルに「うなぎとタレと牛丼の味」で、それ以上でもそれ以下でもなかった。ただうなぎは身が厚く「いいのを使ってるんだろうな」ということだけは伝わってきたことを記述しておく。
とはいえ、これを言っては元も子もないが、この内容なら「いくらでもスーパーとかで揃えられるじゃん」と思ったことも事実。どの辺りが「バーガー」で、どのあたりにコラボの成果があったのかよくわからなかったことは残念である。まあ普通にウマいけども。
・ツッコミどころが多すぎて
なお『うな牛バーガーキット』は梅・竹・松の3種類があり、内容量により価格は3999円~6999円(クーポン適用価格)となっている。あまりにもツッコミどころが多すぎるため「安いのか高いのかよくわからない」というのが率直な感想だ。
結論として『うな牛バーガーキット』は全然バーガーでは無かった。ただ味は良かった。そして何より自前でも出来そうな内容であった。バーガーとは何なのか? そんなことを考えさせられる松屋の『うな牛バーガーキット』であった。