人間大好き。動物園の意外な「寂しがり屋さん」が研究で判明

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動物園を訪れる来園者は、動物にとって様々な影響を与えています。なんと動物の中には、来園者とのふれあいを楽しんでいるということが判明しました。

*Category:サイエンス Science *Source:BBC,Nottingham Trent University,Animals

来園者を喜ぶゾウ

ハーパー・アダムス大学とノッティンガム・トレント大学の研究によると、ゾウのポジティブな行動は来園者の周りで増加し、退屈の指標が減少したことがわかりました。Animals誌に掲載されたこの研究は、動物園の来園者が250種以上の動物に与える影響を調査したものです。ゾウの場合、公開餌付けではより多くの餌を食べ、より活発になることがわかりました。同時に、大勢の来園者がいると、退屈を示唆する反復行動が減少することも判明しました。この研究では、その他、グリズリーベア、ホッキョクグマ、チーター、サーバル、バンテン、オグロプレーリードッグ、オウムなどもポジティブな反応を示すことがわかりました。

ノッティンガム・トレント大学のサマンサ・ウォード博士は以下のように述べています。

動物園の非霊長類種に対する訪問者の影響

動物園の来園者は、動物にとってコントロールできない環境の一面であることが多く、ストレスになることがあります。しかし来園者の環境の変化にうまく適応している動物種もいるようです。

来園者の行動、騒音、動物との接し方など、来園者からの刺激は千差万別です。ある種はうまく対処し、ある種はあまりうまく対処できません。


— 出典:Animals

このように訪問者の影響は一部は肯定的であり、一部は否定的である中立なものだと考えられています。うまく対処できない動物の中には、飛べない鳥類、奇蹄目、有袋類、トゥアタラ、ハリネズミなどがいました。以前の研究では、森林などの閉鎖的な生息地からの種、または人と遭遇する可能性が低い夜行性の活動パターンを持つ種が、人間を恐れる可能性があることが示されていました。

シュロップシャーにあるハーパー・アダムス大学の動物園動物福祉科学者エレン・ウィリアムズ博士は以下のように述べています。

ゾウは動物園の来園者の存在を楽しんでいる、との研究結果

ゾウと鳥では、人がいることで、反復行動が減り、より積極的な行動が見られるようになりました。しかし、大半の種で変化が見られなかったことも本当に良いことでした。囲いの設計が、動物が来訪者に対応するのをよりよくサポートするように変化していることを示唆しているからです。


— 出典:Nottingham Trent University

動物園における「訪問者効果」は、霊長類の種で特に広く研究されているよく知られた現象でした。近年、霊長類以外の動物に対しても研究が行われるようになり、動物園での訪問者効果の研究は着実に増加しています。ウィリアムズ博士はさらに「動物の反応は様々な要因に起因しており、それが何であるかを認識することは福祉を向上させるために重要です。」と話しています。

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