西新宿で自動運転モビリティが運行–7月から毎月、乗車賃は無料

CNET Japan

 新宿副都心エリア環境改善委員会、大成建設、ティアフォー、損害保険ジャパン、アイサンテクノロジー、KDDI、日本信号、大成ロテック、プライムアシスタンス、三菱電機の10者は6月27日、7月20日から毎月3日間程度、西新宿エリアで自動運転モビリティの運行を開始すると発表した。

 「西新宿エリアの魅力を高める新たなモビリティ」の走行を通じて、西新宿に多様な人を呼び込む。エリア内の回遊性の向上と滞在の促進により、まちの活性化を目指す。

 
 

 初回は7月20~22日の3日間で、8月以降は毎月、平日・休日を含めた3日間程度を予定する。実施日の走行時間は、10時00分~17時00分(一部休憩あり)を予定している。

 走行ルートは、新宿住友ビル~新宿駅西口~新宿中央公園~新宿住友ビル。2023年3月策定「西新宿地区再整備方針」で、2030年代に自動運転車の導入を目指すルートを参考に決定したという。

 乗車時間は約10〜15分で、乗車賃は無料。LINE公式アカウントで発行される2次元コードを新宿住友ビル地下1階に設置予定の固定端末にかざすことで配車できる。JPN TAXIの車両をベースに開発した、自動運転レベル2の自動運転車両1台を使用する。定員は2人で、セーフティドライバーが乗車する。

 
 
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 そのほか、安心、安全なサービス提供のため、新宿住友ビル25階にある「TOKYO UPGRADE SQUARE」からの遠隔監視や、中野坂上にあるコネクテッドサポートセンターからの遠隔見守りサポートを実施する。関係行政機関との協議完了後には、信号情報の連携、トンネル走行支援技術など、路車間連携技術を導入するとしている。

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プロジェクトに参画する事業者などの役割分担
プロジェクトに参画する事業者などの役割分担

 西新宿エリアは、オフィス・ホテル・飲食店・病院・学校・美術館・公園などさまざまな施設が存在している。また、新宿駅前再開発や道路空間再編の検討が進んでおり、多様な目的で幅広い層の人々が集まるポテンシャルを有している。一方で、立体的な都市構造により、目的地までの経路のわかりづらさや上下移動の多さといった、移動に関わる課題。回遊性やにぎわいが欠けているという課題も抱えている。

 環境改善委員会は、これらの課題解決に向けた取り組みのひとつとして2020年度に、自動運転モビリティの実証実験を開始。2020年度は西新宿での自動運転技術の成熟度や遠隔操舵の有用性を、2021年度は信号やトンネルといったまちのインフラとの協調を、2022年度はイベントの開催にあわせた自動運転モビリティの走行、周辺施設と連携することによる来街者の回遊性向上への貢献度などを検証したという。

 これらの結果をふまえ、2023年度は「西新宿エリアの魅力を高める新たなモビリティ」として、継続的な走行と民間企業などの資金による自動運転サービス事業の持続可能性について検証を実施する。

 また、自治体・企業などの試乗や遠隔監視室などの視察を受け入れ、同プロジェクトを広く発信。自動運転サービスの導入促進を目指すという。

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