永山絢斗(『東京リベンジャーズ』公式Instagram)より
俳優の永山絢斗容疑者が今月16日、大麻所持の疑いで警視庁に逮捕された。その逮捕を“当てた”と話題になっているのが、人気占い師の星ひとみである。永山容疑者が今年4月に放送された占いバラエティ番組『突然ですが占ってもいいですか?』(フジテレビ系)に出演した際、「選ぶ女の人によっては逮捕される。裁判の星が入っている。危険」と予見していたからだ。
この結果を受け、ネット上では星ひとみを絶賛する声が溢れる事態になった。だが、その一方で、彼女の人となりや経歴、過去にどんな占いを行っているのかなど、あまり知らない人もいるのではないだろうか。そこで今回は、女優やアイドル、女子アナからドラマなど、エンタメ関係の記事執筆を得意とする“テレビウオッチャー”のフリーライター・上杉純也氏に星ひとみについて解説してもらった。
まずは簡単なプロフィールから。1980年7月22日東京都生まれの現在42歳。今や売れっ子占い師として名を馳せているが、実に意外な経歴の持ち主でもある。上杉氏が語る。
「星ひとみは高校生のときに芸能界デビューしているんです。当時は“山咲ひとみ”の芸名でグラビアアイドルとして雑誌の表紙を飾ったり、『メモリアル-少女の季節』(竹書房刊)という写真集を出したりしていました。高校卒業後も進学せずに芸能活動に専念。デビューから約1年が過ぎた1999年には、サッカーJリーグのベルマーレ平塚(現湘南ベルマーレ)のキャンペーンガールに起用され、水着ポスターの撮影などを行っています。ただ、活動は順調とはいかなかったようで、2002年ごろに大手芸能事務所のオスカープロモーションへ移籍。それを機に現在の芸名である“星ひとみ”に改名しています」
すると早速、改名効果が出ることとなる。
「松嶋菜々子と福山雅治がW主演し、2003年1月クールに放送された連ドラ『美女か野獣』(フジテレビ系)にキャバクラ嬢の明美役でレギュラー出演を果たしたのです。さらにこの翌年には、キャドバリー・ジャパンのPOWER MINTS GUMのCMに古谷沙織、太田千晶とともにパワーミンツガールの1人として起用されています。衣装は銀のヘルメットに全身銀タイツ姿で、彼女はあわてん坊で常に刺激を望んでいるパワーミンツガール2号の“シャープ”を演じていました。
また同年には、テレ朝エンジェルアイイメージガール(2001年から2004年までの4年間、テレビ朝日が毎年選出していた女性アイドルユニット。将来性豊かな若手グラビアアイドルが毎年数名選ばれ、テレビ朝日のマスコットキャラクターとして活動していた。主な歴代メンバーに木南晴夏やMEGUMIがいる)にも選ばれています。2004年のメンバー4人の中の一員で、この年開催された夏のアテネオリンピックのサポーターガールも務めたほどです」
占い師としての一面をテレビで見せ始めたのは2006年のこと。
「大阪ABCラジオの『三代澤・桜井・やすとものスラスラ水曜日』と、日本テレビで毎週土曜の夕方に放送されていたバラエティ番組『GOOD LOOKIN’ CLUB』に、それぞれ“美人占い師”として出演しています。ただ、かつて自動車事故に遭ったことがきっかけで占いに目覚め、オリジナルの鑑定法である“天星術”を考案。芸能界デビューする前から占いをしていたようです。親戚には神社神主や寺院僧侶、霊媒師がいて、巫女の血筋を持つ家系とのことなので、彼女自身も子供の頃から霊感が強かったようです。ですから、もう“占い師”になる運命としか言いようがないですよね」
以後、テレビ・ラジオ出演をきっかけに、グラビアアイドルと占い師の“二足のわらじ”を履いていたが、その知名度が一気にアップする出来事が訪れる。
「石田純一と東尾理子の結婚です。石田は2009年に東尾と交際していることを公表し、同年12月に結婚しているのですが、翌10年に石田がトークバラエティの『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)に出演した際、東尾との結婚を後押ししてくれた“恩人の占い師”として彼女を紹介したんです。当時、2人とも同じ事務所に所属していた縁で占ってもらったんでしょう。石田は彼女から、『絶対にこの人(=東尾)。逃したらダメ!』と、かなりキツい調子で忠告されていたことを告白しています」
恐らく、これがきっかけとなったとなったのだろう。同番組でMCを務める浜田雅功(ダウンタウン)とも親しくなったようだ。
「その結果、2011年から1年強、浜田の冠番組『浜ちゃんが!』の占いコーナーにレギュラー出演していました。さらに朝の情報番組『スッキリ』(ともに日本テレビ系)の誕生月を占う“スッキりす 今日の誕生月占い”を、2015年4月から今年3月の番組終了まで監修したほか、日曜午前中の人気情報番組『サンデージャポン』(TBS系)でも占いコーナーを担当し、徐々に人気が出始めました。そして、満を持して2020年4月にスタートした『突然ですが占ってもいいですか?』にレギュラー出演を果たすことになるワケです」
この番組で「めちゃめちゃ当たってる」などと評判を呼び人気が高まり、今や“占ってほしい占い師”No.1に上り詰めた。多くの芸能人や著名人も御用達なのだが、ここで上杉氏に、特に強烈な的中例をひとつ挙げてもらった。
「人気お笑いコンビのキングコングです。ボケ担当の梶原雄太は、いくつか持っているYouTubeチャンネルのうちに『梶原雄太の部屋』というチャンネルがあるのでずか、そのなかで今から20年近く前に、キングコングの2人がやっているラジオ番組にゲストで来てもらったときのことを話しています。
時期的には、『はねるのトびら』(フジテレビ系)がスタートしてちょっと経っていたということですから、多分2001年4月くらいでしょう。仕事面を占ってもらったところ、その時点で彼女は相方の西野亮廣に向かって、『西野さん、いつか絵を描きますね』と告げたそうです。ただ、そのときの西野は、もともと絵は上手かったものの、実は描くことが好きじゃないし、そんな構想もないから『いやいやいや』とやんわり否定したそうです。それでも彼女は、絵本とは言わなかったものの、『絵で何か成功しますよ、西野さん』と言ったそうです。結果、2009年に絵本作家デビューし、大成功を収めたことはみなさんご存じの通りです」
これだけでももの凄いのだが、この話には続きがあるという。
「これはもう、えげつない以外の何ものでもありません。西野の健康面を調べてもらったときに『ちょっとこれ、真剣にいいですか』と、かなりトーンの違う口調で言われたそうです。このラジオは3月に収録していたということですが、その約3カ月後くらいの『6月22、23、24日のこの3日間で西野さん、クルマで何か事故を起こします』と告げられたのです。
言われたほうは当然、『ええっ? なんすか! その22、23、24って』と驚くしかなかったのですが、冷静に彼女は『いや、でも出てますね』と答えたそうです。すると本当に、6月23日に西野が事故に遭ったのです。ぶつけた側ではなくぶつけられた側だったんですが、ラジオ収録から3カ月経っていたため、本人はすっかり忘れていたようです。
メールで『大丈夫か?』みたいなやり取りをしているうちに梶原が、『これ、ラジオで話してなかった? こんなこと』って、ふと思い出したそうです。そこでラジオのディレクターに連絡して、『あれ、いつのことでしたっけ?』と聞いたところ、『6月23日』と言われて2人とも驚愕したという話です」
これをきっかけに梶原は、“凄い人”と出会ったと思ったという。そしてもう一度ゲストで来てもらい、そのタイミングで連絡先を交換したらしい。
「YouTubeチャンネルでは、この話の続きとして、星に子供たち5人全員の画数を決めてもらっていることを明かしています。名前は夫婦2人で決めているのですが、生まれた場所の住所とか時間、病院の名前など、いろいろデータを調べたうえに、どういう子に育ってほしいのか(例えば、スポーツ万能の子に育ってほしいなど)というリクエストを聞いたうえで、字画を決めてもらったそうです。
夫婦としては、やはり“健康第一”ということで、健康面で数字が最高値のものを全員選んだようで、梶原いわく『それが功を奏したのか、5人の子供全員、誰も夜泣きしたことがない』とのことで、『自分としてはこの字画がちょっと関係しているんじゃないかな』と発言しています。赤ちゃんだからたまには泣くけど、いわゆる毎晩の夜泣きで、奥さんが育児ノイローゼになってしまいそうなことは一切なかったそうです」
今回の一件で、芸能界における“星ひとみ信者”がさらに増えたことだろう。だが、同時に、彼女と対峙した際に告げられる“恐怖の内容”に恐れおののく芸能人も増殖したに違いない。
(文=Business Journal編集部、協力=上杉純也/フリーライター)