人気ドラマ脚本家がChatGPTに脚本を書いてもらった結果「クソだった」と酷評

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ChatGPTは非常に優秀なチャットAIで、「旅行の計画を立てる」「作業に行き詰まった時にアイデアを提供してもらう」など数多くの用途に用いられています。しかし、人気ドラマシリーズの脚本家が「ChatGPTを使った脚本作成を試したものの、できが良くなかった」という体験談を報告しています。

Charlie Brooker Got ChatGPT To Write A Black Mirror Episode, But It Was ‘Shit’ – Exclusive Image | TV Series | Empire
https://www.empireonline.com/tv/news/charlie-brooker-chatgpt-black-mirror-episode-exclusive-image/

ChatGPTは文章を入力すると自然な文章で返答してくれるチャットAIで、「旅行の計画を立てる」「俳句を詠む」「なぞなぞを出題する」「TRPGのゲームマスター役を務める」など多様な操作を実行させられます。そんなChatGPTに「水戸黄門の新エピソードの脚本を書いて」と頼んでみた結果が以下。「ルート」というカタカナが出てくるのに少し違和感がありますが、新シリーズ第1話の冒頭部分として使えそうな脚本を書いてくれました。


しかし、脚本を読み進めると山賊が黄門様を「水戸黄門」と最初から認識しているかのようなセリフが登場。さらに「この紋所が目に入らぬか!」という決めゼリフも登場することなく物語が終わってしまいました。ChatGPTでは脚本っぽいものを生み出すことはできますが、「脚本を作って」と頼むだけで本番品質の脚本を作るのは難しいということが分かります。


ChatGPTの応答は日本語よりも英語の方が高品質であることが知られています。しかし、上記のような「脚本を上手に作れない」という問題は英語圏でも発生しているようです。

イギリスで人気のドラマシリーズ「ブラック・ミラー」の脚本家を務めるチャーリー・ブルッカー氏は、ChatGPTに「ブラック・ミラーの脚本を書いて」と頼んでみたそうです。その結果、ChatGPTは「一見するとまともそうなブラック・ミラーの脚本」を生成してくれたとのこと。しかし、脚本をじっくり読んでみると「ブラック・ミラーのこれまでのエピソードをごちゃ混ぜにしたもの」に過ぎないことが判明しました。

ブルッカー氏はChatGPTが生成した脚本を「shit(クソ、ナンセンス、くだらない)」と一蹴し、「(ChatGPTが生成する脚本には)オリジナルのアイデアが一切存在しません」と指摘しています。

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