【感動】全国9スクリーンしかない『ドルビーシネマ』で映画を見てみたら衝撃 → 音響や映像以上に「席」がヤバかった!

ロケットニュース24

突然だが、あなたはドルビーシネマというものをご存知だろうか? 私(中澤)は知らなかったのだが、最新の映像&音響技術とシアターデザインが組み合わされた凄いシアターらしい。2023年5月30日現在、日本に9スクリーンしかないシアターなのだという。

なぜ、私がそんなことを知ったかと言うと、先日観に行った『クリードⅢ』がドルビーシネマでの放映だったから。新宿バルト9の放映時間帯的にそこがちょうど良かったので「ドルビーシネマって何だろう?」と思いながらも予約したチケット。しかし、見終わる頃には作品以上にシアター自体に感動していた

・入口から違う

「まあ、作品は見られるだろう」くらいのノリで一切調べずに映画館に向かった私。新宿バルト9はビルの9階から13階までにいくつものシアターがあるシネコンだが、どうやらドルビーシネマは11階にあるようだ。そこでエスカレーターで11階まで上がったところ……

ヤバイオーラを放っている入口があった


漆黒に統一された壁に光る青い光のラインがゲーミング。プレステ4みたいだ


・入ってみた

おそるおそる入ってみたところ、シアターまでの廊下もゲーミング。さらに、左側の壁はモニターになっていて、プロジェクションマッピング的な光の映像が流れていた。プレステ4の起動画面みたいである。

しかし、中は意外と普通。席も若干背もたれが高い気がする程度だ。座り心地は良いけど、普通のシアターと大きく違う点は見受けられない。と思いきや……

・音の立体感

映画が始まったら音が凄い! いや、デカイという意味じゃないぞ。なんて言うか、立体感がヤバイのである。左右どころか、遠近のリアルさが凄い。例えば、右から左に音が動くだけじゃなく、頭の後ろを歩くように音が鳴ったりするのだ。目の前を通り過ぎる音なんて触れそうである。

で、これによって最も衝撃を受けたのはBGM。自分がバンドの中にいるかのように聞こえる。いや、私はバンドマンなので分かるのだがバンドの聞こえ方とはちょっと違う気がするな……演奏中のバンドの中にいるよりももっと音に囲まれている。そう、これは例えるなら楽器の中にいるような感覚に近いかもしれない

・映像

ちなみに、放映前に映像についても違う旨が説明されていた。説明によると、黒にも深度があって、普通の映画感の黒は実は真っ黒ではないらしいのだが、ドルビーシネマは完全な黒まで表現できると。それによって、映像の本来の色により迫ることができるという。

こちらについては、映像を見ていて実感できた感じはしなかったのだが、以前テレビでアンミカさんが「黒は300色ある」と言っていたことを思いだした。多分、キレとかはめっちゃ良いんだろうけど、普通の映像と見比べないとちょっと分からないかも。ここで見るとそれが普通に感じるナチュラルさというか。


・感動

それで言うと、音響も最初こそ驚いたものの、すぐに慣れて普通になった。新鮮な感動って長続きしないものである。全てが色褪せていく人の感覚に慣れの恐ろしさを感じずにはいられない。ただ、そんな無常の2時間の中でも新鮮な感動をキープし続けたものがあった。

それが席である。背もたれが少し高いだけの普通の席と前述したが、これは私が気づいていないだけであった。!? この席スゲエ……! パンダ並に気を抜いて座っていた私も、映画開始と同時に直感的に理解できた席の真価とは……

前の人が全く邪魔にならないこと。背もたれで頭は隠れているし、段差が計算されているのか、その背もたれさえ視界にほぼ入ってこない。画面を邪魔するものが一切ないのだ。ストレスがなさすぎてもはや心地いい。

・全映画館これにして欲しい

こんなにストレスから解放されたのいつ以来だろうか? 映画館というシーンに限らず、久しぶりに何も考えない2時間を過ごせたように思う。究極的な話をすると、この環境であれば作品は何でも良いような気さえする。もはや、ここにいることがストレスからの解放だ。

ゆえに、作品上映中、感動しっぱなしであった。映画館ってこんなに良いものなんだなあ……と。正直、全映画館これにして欲しいくらいだが、やっぱりそれも難しいのだろう。

ドルビーシネマなら雨の日にフラッと行ってノーマークの上映作品を見るみたいなことをしてもいいかもしれない。特に映画好きではない私がそう思うくらいだから、空間として優れていると言える。

ちなみに、現在ドルビーシネマがあるのは、


・MOVIXさいたま
・丸の内ピカデリー
・新宿バルト9
・T・ジョイ 横浜
・ミッドランドスクエア シネマ(愛知)
・MOVIX京都
・T・ジョイ 梅田
・TOHOシネマズ ららぽーと門真
・T・ジョイ 博多


の9スクリーン。近所にあったら最高なのになあ。

参考リンク:ドルビーシネマ
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

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