夜中の重機が好きなんです
重機が好きだ。
いや、正確には夜中に見る重機が好きだ。
多くの人が寝静まり、町から賑やかさが消える、そんな時間帯。道路にぽつんとたたずむ重機には、昼間にはない独特の表情があると私は思う。
今回は、そんな真夜中の重機たちを見ていきたい。
※2008年6月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。
夜といえば重機だ
東京はいつもどこでも何かしらの道路工事をやっている。最近では、地下鉄副都心線が通る明治通りとか、首都高中央環状線が通る山手通りとか。
仕事帰り、これらの道路を自転車で走っていると、傍らに置かれたままの重機をよく目にする。昼間の工事に使ったものを、夜もそのまま現場に停めているのだろう。
そして、それら夜の時間に見る重機、いわゆる真夜中重機たちは、なんだかとても良い感じなのである。
いかがだろうか。この真夜中のショベルカー、思った以上に雰囲気があると思わないだろうか。
夜中であるがために背後は暗く、街灯などのわずかな明かりに照らされたショベルカーのみが強調され、その存在感を増している。
このロードローラーもまた良い。周囲が暗いだけに車体の黄色がより際立っている。ボディにもツヤがある。
そうなのだ。先ほどのショベルカーもそうだったが、真夜中の重機というのは昼間に見る時と比べ、ボディの質感が違って見えるのだ。やけにテカテカしているというか、金属本来の質感に戻っているというか。
昼と真夜中の違い、それはライティング
なぜ夜中に見る重機はこのような独特の質感になるのだろうか。それは、間違いなくライティングの仕業だろう。
昼間、同一方向から均一に降り注ぐ太陽の光は、すべてをのっぺり見せてしまう。塗料の色をそのまま反映してしまう。まぁ、良く言えばムラが無いのだが、反面、面白みに欠ける。
しかし、夜の道路はちょっと違う。街灯の明かり、工事現場のコーンライトやチューブライト、信号機など、道路を照らす光源は様々。色も、白色ではなくむしろ黄色だったり赤だったり。
そのような、多様な光に照らされることによって、重機は変化ある様々な表情を見せてくれるのだ。
しかし、まぁ、そんな理屈はどうでも良い。大事なのは、そこに重機があって、その重機が素敵にテカテカ光ってる。それだけで十分だ。