YouTube動画をテレビに映すにはどうすればいい?【スマホ動画をテレビで見る方法 第5回】

INTERNET Watch
Chromecast with Google TVを接続したテレビへ、スマホのYouTubeアプリから動画をキャストして表示している状態

 おうちでじっくり動画を楽しみたいときは大画面テレビの出番です。特にテレビの標準機能やSTB(セットトップボックス)を使った動画視聴は、スマホの画面全部をミラーリングするのに比べ、操作のシンプルさなどの面でメリット多数。自宅にWi-Fiがあるなら絶対オススメの方法です。

「スマホ動画をテレビで見る方法/ミラーリングとかの基礎知識」連載記事一覧

テレビに内蔵されている機能や「Fire TV」で、YouTubeは見られます

 前回までは、スマホとテレビを直接繋いで、スマホの画面をそのままテレビにコピー表示(ミラーリング)する方法について紹介しました。ありとあらゆる画面がそのままテレビに映し出せて確かに便利なのですが、何か並行して作業を行いたいときには不便な面も。

 例えばミラーリング中にスマホへ電話がかかってきたり、友達からLINEのメッセージが届いたときどうしますか? また、動画の出演者について急に調べたくなったときも困りませんか? スマホにはプライベート情報が満載なので、テレビに繋がったままだと、同席した家族や友達に検索履歴が見られる可能性があったりと、いろいろ気を遣います。

Androidスマートフォンの画面をテレビにミラーリングしている最中に電話を着信した状態

Pixel 7 Proで無線ミラーリング中、電話がかかってきたところ。家族・友達が集まって見ているところで、突然この表示が出るのは正直恥ずかしい……

 ミラーリングの目的の多くは、おそらく「動画の視聴」でしょう。であるならば、あえてスマホを使わずに、テレビに内蔵されている機能や、STB(セットトップボックス)と呼ばれるタイプの機器を使った方が快適なケースもあるのです。今回は動画配信サイトの代名詞的存在「YouTube」をテレビで見る方法について考えてみます。

 2023年時点では、テレビにおけるYouTube対応はもはや標準的になっています。ここ3~4年で発売された国内著名メーカーの製品であれば、自宅にWi-Fiなりのネットワーク環境さえあれば、スマホを使わずにYouTubeが見られるのです。

標準でYouTubeの視聴に対応しているAndroid TV採用のソニー製テレビ「KJ-43X8500C」のホーム画面

筆者はソニー製のテレビ「KJ-43X8500C」を2016年初頭に購入しましたが、この時点でYouTube視聴に対応(Android TV採用機ではありますが)。ほかのメーカーの製品でもここ3~4年以内に発売されたテレビならば、YouTubeに標準対応している可能性は高いでしょう

 古めのテレビを使い続けている方でもご安心を。本連載でも度々紹介している「Apple TV」「Fire TV」「Chromecast with Google TV」はやはりYouTube視聴に対応しています。

YouTubeの視聴に対応しているApple TVの画面

Apple TVでYouTubeが視聴可能

YouTubeの視聴に対応しているChromecast with Google TVの画面

Chromecast with Google TVも当然、YouTube視聴できます

 とにかくお得な製品を探している方には「Fire TV Stick(第3世代)」が良いでしょう。表示解像度がフルHDまでとなりますが、本稿執筆時点でのAmazon.co.jp販売価格は4980円です。

「Fire TV」での視聴には、YouTubeアプリの追加を

 Fire TVでのYouTube視聴について、もう少し詳しく見ていきましょう。Fire TVはスマホと同様、さまざまなアプリをインストールすることで機能を拡張できます。YouTubeもアプリとして提供されています。必要に応じて、アプリストアからインストールしてください。

Fire TVのアプリカタログのYouTubeインストール画面

アプリカタログから「YouTube」を選んでインストールしましょう

 YouTubeアプリを起動すれば、あとはFire TV付属のリモコンで動画の選択や再生操作ができます。Fire TV付属リモコンのマイクで音声入力によるキーワード検索が可能なので、実用性も十分です。

 また、アプリ内でGoogleアカウントを使ってログインしておけば、スマホやPCを含めたマルチデバイスで、プレイリストや視聴履歴を流用できます。ただし、家族でFire TVを共用している場合は、どの動画を見たかなどがバレかねませんので、念のためご注意を。

Fire TVのYouTubeアプリを起動した画面

起動するとこのように表示。リモコンの上下左右ボタンで選び、決定ボタンで再生

Fire TVのYouTubeアプリのログイン画面

ログインすれば、プレイリストもデバイス間で共有できます

「Chromecast」があれば、YouTubeの映像だけをテレビに表示できます

 「Chromecast with Google TV」を使った視聴もオススメです。付属の専用リモコンでの操作が便利なのですが、スマホの一部アプリから「キャスト」を行うにも便利だからです。

 本連載の第3回では、この「キャスト」機能を使った“スマホ画面全体のミラーリング”をご紹介しましたが、実は一部の動画アプリ・音楽アプリからは“アプリ画面単位でのミラーリングのようなこと”ができるのです。

 Chromecastがセットアップされ、キャストが可能な状態になっていると、YouTubeアプリには専用のアイコンが表示されます。これをタップしてキャストを実行。そのうえで見たい動画コンテンツを指定すると、動画はスマホではなくテレビ側に表示されます。しかしコンテンツの再生・早送りなどの操作はあくまでスマホの画面から行います。

YouTubeスマホアプリのキャストアイコン

画面右上、「CC」と書かれたアイコンの左にあるのが、キャストOKのサインです

YouTubeスマホアプリのキャスト先選択画面

キャストアイコンをタップしたら、キャスト先を指定

 この利用感は、未体験の方に説明するのが本当に難しいのですが、慣れるととても便利です。テレビに映し出されるのはあくまで動画だけで、他のアプリに切り替えても再生は継続します。動画そのものはChromecastが受信しているので、極端な話、スマホの電源をオフにしても再生は止まりません。

 動画の再生中に、次に再生したい動画を探して「キュー」に追加しておくと、コンテンツが間を置かずに連続再生されます。生配信番組を視聴しながらスマホでコメントを投稿する際にもキャスト機能は重宝します。

 ちなみに、このアプリ単位でのキャストは、AndroidとiPhoneどちらからも利用できます。

キャスト後のYouTubeスマホアプリの画面

動画はテレビにのみ映り、スマホでは再生コントロールやチャットだけが行えるように

Chromecast with Google TVを接続したテレビへ、スマホのYouTubeアプリから動画をキャストして表示している状態

動画を大画面のテレビで見ながら、スマホをいじれるので便利です。なお、YouTubeアプリ以外のアプリに切り換えても、動画の再生は継続します

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