【Hothotレビュー】特徴的な外見とシンプルな設計のミドルクラスゲーミングPC「Legion Tower 5i Gen 8」

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Legion Tower 5i Gen 8

 レノボ・ジャパン合同会社が発売中の「Legion Tower 5i Gen 8」は、ミドルタワー型のケースを採用したゲーミングPC。左側面パネルに強化ガラス製のクリアパネルを採用してLED装飾も施した、見た目にもこだわった製品だ。

 デスクトップPCは、採用している各パーツの性能から見たコストパフォーマンスだけが注目されがちだが、実際に使ってみるとそれぞれにポリシーがあるのが分かる。その辺りも気にかけつつ、本機のレビューをお届けしたい。

シンプルなミドルクラスの構成。ネットワーク周りは充実

 Legion Tower 5i Gen 8のスペックは下記の通り。

【表1】Legion Tower 5i Gen 8
CPU Core i7-13700F
(Pコア×8+Eコア×8/24スレッド、Pコア5.1GHz+Eコア4.1GHz)
チップセット Intel B660
GPU GeForce RTX 3060(GDDR6 12GB)
メモリ 16GB DDR5-5600(16GB×1)
SSD 512GB(M.2 NVMe)
光学ドライブ なし
電源 500W(80PLUS Silver認証)
OS Windows 11 Home
汎用ポート USB 3.1 Type-C、USB 3.0×4、USB 2.0×4
カードスロット なし
映像出力 HDMI 2.1、DisplayPort 1.4a×3
有線LAN 2.5Gigabit Ethernet
無線機能 Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2
その他 音声入出力など
本体サイズ 約205×397×426mm
重量 約14kg
価格 18万9,860円(4月26日時点では17万9,850円で販売中)

 CPUは計16コアのCore i7-13700F、GPUはGeForce RTX 3060という組み合わせ。メインメモリが16GB、SSDが512GBというあたりからも、ミドルクラスのゲーミングPCとなっている。なおメインメモリは16GBの1枚のみで、メモリスロットは計4基(空き3基)。

 ネットワーク周りは充実しており、有線は2.5Gigabit Ethernet、無線はWi-Fi 6E対応となっている。そのほかは光学ドライブなし、カードスロットもなしで、最近のゲーミングPCに求められる機能に絞り込んだ仕様だ。

 こだわりの見えるポイントとしては、開放部の多いミドルタワー型ケースに、120mmファン搭載の空冷式CPUクーラーを搭載している点。ファンの最大回転数は3,520rpmと高速で、冷却性能を重視しているのが分かる。

高性能なCPUは静音モードでも十分なパフォーマンスを発揮

 次に実機のパフォーマンスをチェックする。ベンチマークテストに利用したのは、「PCMark 10 v2.1.2600」、「3DMark v2.26.8092」、「VRMark v1.3.2020」、「PHANTASY STAR ONLINE 2 NEW GENESIS Character Creator」、「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」、「Cinebench R23」、「CrystalDiskMark 8.0.4」。

 本機は専用ツール「Lenovo Vantage」にある「サーマル・モード設定」でパフォーマンスの調整が可能。初期設定は高性能な「パフォーマンス・モード」で、ほかに「バランス・モード」と「静音モード」が選べる。ベンチマークテストは3つの設定を切り替えてそれぞれ実施した。

 なお今回の試用機に使われているパーツのうち、ビデオカードやストレージなどのようにスペックシートで明確に製品の指定がないものについては、実際の製品では異なるパーツが使用される場合もある。あらかじめご理解の上、ご覧いただきたい。

【表2】ベンチマークスコア(PCMark 10 v2.1.2600)
パフォーマンス・モード バランス・モード 静音モード
PCMark 10 8,500 8,410 8,334
Essentials 11,529 11,321 11,222
Apps Start-up score 17,378 16,284 16,195
Video Conferencing Score 8,094 8,257 8,080
Web Browsing Score 10,896 10,792 10,802
Productivity 11,096 11,043 11,027
Spreadsheets Score 14,242 13,869 13,859
Writing Score 8,646 8,793 8,774
Digital Content Creation 13,025 12,911 12,694
Photo Editing Score 14,270 14,269 14,274
Rendering and Visualization Score 19,021 18,617 17,633
Video Editing Score 8,141 8,102 8,128
【表3】ベンチマークスコア(3DMark v2.26.8092)
パフォーマンス・モード バランス・モード 静音モード
Speed Way
Score 1,783 1,784 1,766
Port Royal
Score 5,055 5,047 5,076
Time Spy
Score 9,035 9,032 8,972
Graphics score 8,538 8,535 8,542
CPU score 13,496 13,491 12,562
Fire Strike
Score 21,195 21,077 20,940
Graphics score 21,793 21,671 21,738
Physics score 42,322 41,434 36,839
Combined score 10,846 10,852 10,892
Wild Life
Score 48,917 48,177 48,900
Night Raid
Score 62,007 61,824 58,952
Graphics score 94,754 94,386 94,345
CPU score 20,960 20,923 18,860
CPU Profile
Max threads 12,121 11,768 9,911
16-threads 10,593 10,560 9,066
8-threads 8,234 8,212 7,549
4-threads 4,300 4,246 4,296
2-threads 2,202 2,214 2,208
1-thread 1,093 1,101 1,106
【表4】ベンチマークスコア(VRMark v1.3.2020)
パフォーマンス・モード バランス・モード 静音モード
Orange Room
Score 12,429 12,480 12,403
Average frame rate 270.95fps 272.06fps 270.39fps
Cyan Room
Score 9,220 9,220 9,174
Average frame rate 201.00fps 201.00fps 200.00fps
Blue Room
Score 2,631 2,641 2,656
Average frame rate 57.36fps 57.57fps 57.89fps
【表5】ベンチマークスコア(ゲーム系)
パフォーマンス・モード バランス・モード 静音モード
PHANTASY STAR ONLINE 2 NEW GENESIS Character Creator(簡易設定6)
3,840×2,160ドット 2,775 3,086 2,948
1,920×1,080ドット 20,073 20,243 20,143
ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(最高品質)
3,840×2,160ドット 7,101 7,081 7,074
1,920×1,080ドット 21,222 21,232 21,209
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク(高品質)
3,840×2,160ドット 3,891 3,879 3,845
1,920×1,080ドット 9,222 9,194 9,030
【表6】ベンチマークスコア(Cinebench R23)
パフォーマンス・モード バランス・モード 静音モード
CPU(Multi Core) 26,528pts 24,273pts 21,384pts
CPU(Single Core) 2,027pts 2,003pts 2,005pts

 CPUは16コア/24スレッドのパワーがきっちり発揮されており、「3DMark」の「CPU Profile」では最大スレッド時でもCPUクロックは約5.1GHzを維持している。ただしCPU温度は約97度まで上昇しており、スロットリングを起こすギリギリのラインではないかと思われる。夏場などで室温が上がると若干の性能低下が起こるかもしれない。

 「静音モード」の設定下では、スコアが若干悪くなっている。CPUファンの回転数を抑えつつもCPU温度も60度台くらいまで抑え込んでいるようで、CPUクロックが4GHz程度まで落ちているタイミングが見られる。ただ3Dグラフィックス系のスコアは落ちておらず、CPUパワーが多少落ちても、ボトルネックはGPU側のままという状態のようだ。もしゲームプレイ時に騒音が気になったら「静音モード」にするのも現実的な選択肢だ。

 ストレージはMicron製「MTFDKBA512TFH」が使われていた。シーケンシャルリードは約6.7GB/sと高速で、使用時にも違和感はなかった。

CrystalDiskMark 8.0.4

 また実際のゲームプレイのテストとして、フォートナイトのバトルロイヤル1戦と、エーペックスレジェンズのチュートリアル1周のフレームレートを、NVIDIA FrameViewで計測した。解像度はフルHDと4Kで実施。サーマル・モード設定はパフォーマンス・モードを選択した。

【表6】フォートナイトのフレームレート
3,840×2,160ドット 1,920×1,080ドット
平均 29.655fps 48.864fps
下位90% 25.761fps 40.707fps
下位95% 24.652fps 38.996fps
下位99% 22.006fps 34.423fps
【表7】エーペックスレジェンズのフレームレート
3,840×2,160ドット 1,920×1,080ドット
平均 70.563fps 140.434fps
下位90% 56.751fps 119.242fps
下位95% 53.707fps 114.846fps
下位99% 46.021fps 107.282fps

 フォートナイトでは、DirectX 12でクオリティプリセットを最高、レイトレーシングは不使用とした。4Kでは平均約30fpsと厳しく、フルHDなら平均約49fpsまで上がるが、フレームレートを重視するならもう少し画質を下げた方がよさそうだ。

 エーペックスレジェンズでは、画質設定を全て最高に設定し、144Hzのリミッター上限を解除している。ただしスポットシャドウディテールを最高の「極」に設定するとVRAM不足が指摘されたため、1段階下げた「最高」を使用した。4Kで平均70fpsを超えており、60Hz環境ならば十分な値。フルHDなら約140Hzと高リフレッシュレートにも対応できる。

過不足のないシンプルな仕上がり。外見が気に入ったならおすすめ

 本機を総評すると、ゲーミングPCとしての完成度は十分だと感じると同時に、デザイン面への配慮が強く感じられる。電源オフ時には落ち着いたダークグレー筐体で目立たず、電源オン時にはLEDライティングで自己主張する。実際にはLEDの数はそれほど多くはなく、隙間の多いデザインのケースから覗くライティングの見せ方がうまい。

 ケースの高さはミドルタワー並だが、奥行きは短めで、設置スペースも比較的狭くて済む。必要な時にだけ存在感を示し、それ以外ではおとなしく収まってくれる。

 欠点を挙げるならCPUファンの騒音の大きさだが、高負荷時はサーマル・モードの変更による逃げ道があるし、静音モードでもゲームに支障が出ない程度のパフォーマンスを発揮する。アイドル時に静かなPCを求める人には向かない、という程度だ。

 ゲーミングPCとしては、それ以外に気になる短所は特に見当たらない。ソフト・ハードともシンプルかつ無難な作りで、PCの初心者から上級者まで安心して使える1台だ。

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