【やじうまミニレビュー】BGMを流すのにちょうどいいBluetoothスピーカー「Anker Soundcore Boost」

PC Watch

Anker Soundcore Boost

 家でほぼ毎日テレワークすることが当たり前になってから3年が経過した。テレワークで気になるのは、周囲の環境音が皆無であるということ。つまり、同僚同士の会話や雑談、他人のキーボードタイピング音やコピー機や電話の音は一切聞こえてこないのだ。

 筆者は静かな環境で集中するのが好きな方だし、これはこれで執筆にすごく集中できるのだが、孤独で作業している感は否めないし、何より机に向かったままトイレも飯も水を飲むのも忘れて、気づいたら業務終了時間になっていたというのもザラに発生するようになった。これはこれで良くない。

 そこで始めたのが、BGMを流し続けること。作業用BGMというとテンポアゲアゲの曲をかけてテンションを上げて作業する人もこの業界には多いようだが、筆者はパンチが効いたテンポの強い曲を聴くと、ついリズムに乗ってしまい仕事にならないので、普段はカフェで流れるようなジャズをYouTubeで探して流している。

 BGMを流し始めてから、音楽切り替わるタイミングで時間を意識するようになり、一息つく暇ができるようになった。

 これまでそのBGMを流す用に、Jawboneの「JAMBOX」というBluetoothスピーカーを愛用していた。JAMBOXは登場した当時、手に乗る小さい筐体であるにもかかわらず低音が綺麗に鳴るという常識を覆した製品であり、狭い卓上で重宝していたのだが、先日不調となってしまい、買い替えることとなった。

 最初、候補はJBLの「Flip6」やMarshallの「Emberton II」、Edifierの「MP230」辺りを考えていたのだが、Amazonのスピーカー売れ筋ランキングを見ると、なんとほとんどAnkerの製品で占められていた。充電器関連では良い評判の製品を繰り出しているAnkerだが、スピーカーもここまで売れているとなると、それなりの理由があるのだろう。ならば筆者も1回その音を聞いてみるべきだろうということで買うこととなった。

 JAMBOXからの乗り換えであれば、本来は筐体サイズ的に「Soundcore 2」もしくは「Soundecore 3」を選ぶべきだろう(それでもJAMBOXの方が小さいのだが)。しかし置くスペースがないほどでもないため、どうせならもう少し低音を、ということでより大きい方の「Soundecore Boost」を選んだ。購入価格は6,985円だった。

 届いて開封してまず思ったのは、やはり質感というか、持つ喜びがあるのはJAMBOXの方だなぁという点。まあ、1万9,800円のJAMBOXと、6,985円のSoundecore Boostを外観で比較するのは酷だとは思うし、そもそもIPX7レベルの防水を実現するために、機能的にこういう外観になったのだと思われるため、大きな問題はない。Soundecore Boostが半額以下ということを考えると大健闘しているほうだ。

至ってシンプルなデザインのSoundcore Boost。特筆すべき点はない

USB Type-C充電ポートやUSB Type-A給電ポート、TWSペアリング用ボタンはカバーに隠されており、防水機能を保っている

ボタン類はすべて上部。LEDでバッテリ残量が把握できるのが良い

 じっくり外観を眺めたり説明書を読む暇もなく、さっそく電源を投入してスマートフォンとペアリングして音を聞いてみた。が、これが予想以上に素晴らしかった。全域にわたって十分なボリュームがあり、チープなサウンドという印象は皆無。特に低音が豊かで、ジャズのリズムを刻む要素となっているベースが、ぐっと前に押し出されくる。

 JAMBOX登場から10年以上が経過しているし、Amazon EchoやEcho Showといった小型デバイスのスピーカーの品質も格段に向上しているため、こうした小型キャビネットのスピーカーで低音を再生する技術やノウハウは、普及価格帯にも及んでいるであろうことは予想できたのだが、それにしても7,000円切りでこの音はすごい。

 実は、購入直後のデフォルトでは「BassUp」という機能がオンになっていて、これによって低音が増強されている。しかしこのBassUpをオフにしてもサイズを超えた低音であるとは思う。そしてさらにすごいと思ったのは、BassUpは低音を“しつこい”と感じさせない点である。

 普段、低音を強調する同類の機能を試すと「はいはい低音ね、もう変に震えてるし、中域から高域は完全に埋もれるし、分かった」と脊髄反射でオフにする筆者なのだが、BassUpは切れの良い中域と高域はそのままに、純粋に低音だけが伸びていく。Ankerの説明によると、「内部のシグナルプロセッサが音楽再生中に低音を増強するとともに、ネオジムドライバがそれを力強く歪みのない音として再現する」とあるので、デジタル的に何か演算処理をしているということだろう。

 もちろん中域や高域も十分以上の音質で、ノートPCやタブレットPC内蔵のスピーカーはおろか、普通のパワードスピーカーにも迫る。もちろん音の分離とか、音場感という意味では、音楽鑑賞用のスピーカーには及ばない。しかし冒頭で述べた通り、筆者にとってSoundecore Boostの役目はJAMBOXの置き換えであり、作業中にBGMを流すためのものだ。その役割として、Soundecore Boostは期待した以上の仕事をしていると言える。Amazonの売れ筋に上がるのも頷ける。

置き換えとなったJAMBOX(写真奥)と比較すると、Soundcore Boostは一回り大きい

しかしPCデスクの上に置くには十分な小ささ

 筆者はBGM流す用としてしか使わないため、JAMBOXに置き換えられたが、JAMBOXは内蔵マイクによるハンズフリー通話機能があり、とっさの通話に対応できる。さらにAUX(3.5mmステレオミニジャック)入力もある。また、JAMBOXはステレオスピーカーであるのだが、Soundecore Boostはモノラルで、TWSで2台接続してようやくステレオ化可能である。よって機能的には完全な置き換えになるわけではない。

 一方、Soundecore BoostはUSB給電によりスマートフォンへ充電できる機能があり、IPX7のため風呂場で使えるというメリットもある。そもそも設計思想が異なる2台であり、役に立つ場面が異なる点は注意されたい。

 余談だが、読者の中には「なぜ起動しているメインPCでBGMを聴かないのか?」という疑問も湧いてくるだろう。メインPCはボーズの「M3」という良いスピーカーを使っているからなおさらだ。実は筆者も少し前までそうしていたのだが、作業中誤って再生中のWebブラウザを閉じてしまったり、Windows Updateで再起動を要したりする際にBGMが中断されるのが嫌だった。また、PCをつけずに写真撮影に没頭する時もあり、そういった時も常時BGMを流しておきたかったので、使用頻度の低いFireタブレットをBGM再生用にしたためである。

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