人気アーティストの声を使ったAI生成の楽曲がSNSで大人気–レーベルは削除要請

CNET Japan

 DrakeとThe Weekndの新たな「コラボ曲」を最近ソーシャルメディア上で聴いた人は、ボーカルを含む全体の音楽が人工知能(AI)によって生成されたと聞けば驚くかもしれない。

提供:Ollie Millington/Contributor/Getty Images
提供:Ollie Millington/Contributor/Getty Images

 「Heart On My Sleeve」と題されたこの曲は、TikTokで「Ghostwriter977」を名乗るユーザーがAIと両アーティストの過去の声の音源を使って作成したものだ。

 Ghostwriter977のTikTokアカウントのほか、他のウェブサイトにも投稿され、数百万回再生されている。例えば、同曲が再生されていたあるTwitterの投稿は、2000万以上のビューを記録している(現在は再生不可)。

 この曲は、トラップビート(ヒップホップ系のリズムトラックの一種)の伴奏に、DrakeとThe WeekndのAIで生成されたボーカルが乗っている。実際に聴くと、2組のアーティストが出した本物のコラボ曲に思えるほどよくできている。

 「Heart On My Sleeve」は大人気になり、Spotifyや「Apple Music」などの音楽ストリーミングプラットフォームで共有され、数十万回もストリーミング再生された。

 しかし米国時間4月17日、同曲は著作権侵害の申し立てにより、YouTubeを含むさまざまな音楽ストリーミングプラットフォームから削除された。

 この申し立ては、The Weekndが契約している音楽レーベルのUniversal Music Group(UMG)から提出されたものと考えられる。Financial Timesが入手した複数のメールによると、UMGはストリーミングプラットフォーム各社に対し、UMGの契約アーティストらに著作権がある音源からAIによって生成された楽曲をブロックするよう要請したという。

 それでも、ファンたちは「Heart On My Sleeve」に夢中になり、この曲を各自ダウンロードしてTikTokやYouTubeなどに再投稿しているので、今でも聴くことはできる。

 Ghostwriter977は自身の動画の1つでこうコメントしていた。「私は何年もゴーストライターをして、大手レーベルの利益のためだけに微々たる報酬を得ていた。未来がやって来たのだ」

 AIが生成した楽曲を許可すべきかどうかの議論は、興味深いテーマとして今後注目されるだろう。Ghostwriter977のように、音楽を民主化できるという意見もあれば、音楽レーベルのように、AI生成曲が野放しになれば失うものが大きいという意見もある。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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