株式会社オルツとファストドクター株式会社は、オルツが保有する日本発の大規模言語処理モデル「LHTM-2」を用いて、医師国家試験問題の合格基準を満たすAIを共同開発したと発表した。
LHTM-2はオルツが開発した大規模言語処理モデルで、GPT-3などと同水準のパラメータ数で構成されているという。今回の実証実験において、LHTM-2が2022年度の医師国家試験の合格基準を超えた82%の正答率を達成し、全400問中約10問設置されている禁忌選択問題（禁忌選択3問以下で合格）を通過したとしている。
LHTM-2の学習にあたって、範囲は医学部の教科書・医学書・過去問題集・模試などに限定。また禁忌問題の対策として、臨床医による品質チェックや画像認識の技術を組み合わせたという。
オルツはAIによる「人の非生産的労働からの解放」を目指すベンチャーであり、ファストドクターはヘルステックを手掛ける。両社は今後も、医療安全の担保や医療従事者の働き方改革など、医療現場が抱えるさまざまな問題解決の一助となるよう取り組んでいくとしている。
