Dockerが廃止した無料プランの継続を発表

GIGAZINE



仮想化システム「Docker」を開発するDocker社は、2023年3月16日に「Docker Free Teamsプラン」の廃止を発表していました。ところが、2023年3月24日には方針を変更して「Docker Free Teamsプラン」を引き続き提供することを発表。同時に、廃止発表後に有料プランに移行したユーザーに対して返金対応を行うことも明らかになりました。Docker社の無料プラン廃止を巡る発表は二転三転しており、開発コミュニティに混乱をもたらしています。

We’re no longer sunsetting the Free Team plan | Docker
https://www.docker.com/blog/no-longer-sunsetting-the-free-team-plan/


2023年3月14日に、Docker Hubを組織で利用しているユーザーに対して「有料のTeamプランに移行しない場合、アカウントをイメージごと削除する」という内容のメールが届きました。このメールを受けて、ソフトウェア開発コミュニティでは「わずかな支援で活動しているオープンソースコミュニティが窮地に立たされるのでは」という臆測が広がりました。

その後、2023年3月16日にはDocker社が公式声明を発表し、「アカウントをイメージごと削除する」という記載が不正確なものであったことや、影響範囲が不明瞭であったことを謝罪。その上で、「Docker Free Teamsプラン」を終了することを発表しました。

Docker Hub無料プランが一部終了予定、Docker社はオープンソース支援プラグラムへの参加を呼びかけ – GIGAZINE


そして、2023年3月24日には「Docker Free Teamsプラン」の終了そのものを撤回することが発表されました。Docker社の発表内容は以下の通り。

・現在無料プランに加入しているユーザーは、有料プランに移行する必要はない
・2023年3月14日の無料プラン終了告知以降に有料プランへ移行したユーザーには、30日以内に料金が払い戻される
・「Docker Free Teamsプラン」から有料プランへの移行のリクエスト段階だったユーザーは、「Docker Free Teamsプラン」に据え置かれる


また、Docker社は「Docker Free Teamsプラン」の扱いに関するよくある質問ページを公開しています。よくある質問ページの内容は以下の通り。

Q:「Docker Free Teamsプラン」は廃止されますか?
A:いいえ。Docker社は2023年3月14日に「Docker Free Teamsプラン」廃止に関するお知らせを送付しましたが、この決定は2023年3月24日に撤回されました。

Q:その他のプランは影響を受けましたか?
A:いいえ。「Docker Personalプラン」「Docker Proプラン」「Docker Teamプラン」「Docker Businessプラン」「Docker-Sponsored Open Source Program」「Docker Verified Publishers」「Docker Official Images」は影響を受けていません。

Q:Dockerには、まだオープンソース支援プログラムが残っていますか?
A:はい。長年続いている「Docker-Sponsored Open Source Program」は引き続き利用可能です。「Docker-Sponsored Open Source Program」には「Docker Free Teamsプラン」を超えるメリットがあるため、プログラムの対象者は参加申請することを推奨します。

Q:「Docker Free Teamsプラン」を使用中か否かを確認する方法はありますか?
A:Dockerアカウントの「Organizations」を確認してください。「Docker Free Teamsプラン」に加入している場合、「Subscription」の欄に「Docker Free Team」と記されています。

Q:プラン一覧に「Docker Free Teamsプラン」が無いのはなぜですか?
A:「Docker Free Teamsプラン」は2021年に新規加入不可となりました。

Q:有料の「Docker Teamプラン」と「Docker Free Teamsプラン」の違いは何ですか?
A:有料の「Docker Teamプラン」と「Docker Free Teamsプラン」の相違点は以下の通りです。また、「Docker Free Teamsプラン」では従業員数250人以上または年間収益1000万ドル(約13億円)以上の企業がDocker Desktopを商用利用することはできません。

  Docker Teamプラン Docker Free Teamsプラン
チームの数 無制限 1
シートの数 100 3
プライベートリポジトリ 無制限 作成不可
pull回数 1ユーザー当たり1日5000回まで 1ユーザー当たり6時間ごとに200回まで


Q:「Docker Free Teamsプラン」の制限を超えた場合はどうすればよいですか?
A:「Docker Teamプラン」や「Docker Businessプラン」に移行してください。

Q:「Docker Free Teamsプラン」から「Docker Personalプラン」「Docker Proプラン」への移行をリクエストしていた場合はどうなりますか?
A:「Docker Free Teamsプラン」が引き続き利用可能なため、アカウントの移行は実施されません。

Q:2023年3月14日から2023年3月24日の間に有料プランへ移行していましたが、いつ返金されますか?
A:現在、すべての取引を特定して返金処理に取り組んでいますが、処理完了までに最大30日かかります。

Q:「Docker Free Teamsプラン」から有料プランに移行し、再度「Docker Free Teamsプラン」に戻ろうとした結果、問題が発生しました。
A:サポートに問い合わせてください。

Q:アカウントからデータをエクスポートできますか?
A:はい。Dockerレジストリのプライベートリポジトリからイメージをpullし、別のレジストリにpush可能です。

Q:Docker社はユーザーのイメージを削除していますか?
A:いいえ。私たちは公開リポジトリを削除したり、アクセス制限を課したりするつもりはありませんでした。各イメージは、リポジトリの管理者が削除を決定した場合に限り削除されます。

Q:他の誰かに名前空間を不法占有される可能性はありますか?
A:いいえ。Dockerは名前空間を公開していないため、不法占有のリスクはありません。

Q:今回のプラン廃止騒動はDocker Hubのセキュリティに影響を与えましたか?
A:いいえ。私たちはリポジトリへのアクセスを制限しておらず、各メンテナーはセキュリティ関連の修正などの目的に応じてリポジトリにアクセスできます。

Q:問題を解決できない場合はどうすればいいですか?
A:サポートに問い合わせてください。

なお、Dockerは「Docker Free Teamsプラン」の終了撤回発表に際して、「コミュニケーション不足と運営方針の両方において謝罪します。私たちは、これまで以上に信頼できるコミュニティメンバーになることを誓います」と述べています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

Source

タイトルとURLをコピーしました