給与明細から引かれている社会保険にはどのようなものがある? 会社員は5種類に加入【お金の基本 第4回:社会保険】

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税金や社会保険の仕組みを理解すると、なぜ毎月のお給料から引かれているのか、将来の資金計画をどう立てていけばよいのか、といったさまざまな事柄がクリアに――。

この記事は、書籍『マンガと図解でよくわかる お金の基本 高校生から理解できる資産形成&金融知識』(酒井 富士子 著/株式会社インプレス 発行)より、内容の一部を抜粋・再構成してお届けするものです。

  1. 「給与明細」の見方を知って収入を把握しよう(別記事)
  2. 「所得税」と「住民税」の仕組みを確認しよう(別記事)
  3. 所得税は収入ではなく所得をもとに計算する(別記事)
  4. 給与明細から引かれている社会保険にはどのようなものがある?(この記事)
  5. 「健康保険」は職業や年齢によって3種類に分かれる(近日掲載予定)

5つの保険で人生のリスクに備える

 「社会保険」とは、さまざまな人生のリスクに備えるための保険制度です。相互扶助の考えが基本で、国民が保険料を出し合うことで財源を確保し、万が一に備える仕組みです。

 社会保険には①公的医療保険、②公的年金、③雇用保険、④労災保険、⑤介護保険の5つがあり、会社員の場合はこれらすべてに加入し、保険料の一部、あるいは全額を会社が負担します。自営業者の場合は①公的医療保険、②公的年金、⑤介護保険のみの加入となり、保険料は全額自己負担です。

 ①公的医療保険は年齢や働き方によって加入する保険が異なります。75歳未満の会社員や公務員は「被用者保険」、自営業者は「国民健康保険」に加入し、75歳以上になると全員「後期高齢者医療制度」に加入します。

 ②公的年金には「国民年金」と「厚生年金」があります。国民年金の被保険者は、自営業者や学生などは第1号、会社員や公務員などの第2号、専業主婦(夫)などの第3号に分類されます。第2号被保険者は厚生年金にも加入し、保険料を支払い、2つの年金を受給することができます。

 ⑤介護保険は高齢者の介護を社会全体で支える仕組みで、40歳になるとすべての人が加入します。

 ③雇用保険と④労災保険は会社に雇用されて働く人が加入する保険で、病気やケガ、失業したときのサポートが受けられます。

 2022年、高等学校の授業で家計管理の一部に「資産形成」の要素が導入されたことで、10代でも金融リテラシーを身につける時代になりました。「貯蓄から投資へ」という時代の流れとともに、学校では教わらなかった世代も家計管理やライフプランを見直し、資産形成のための投資や運用について学び直したい方は多いでしょう。

 本書『マンガと図解でよくわかる お金の基本 高校生から理解できる資産形成&金融知識』は、そのような学校では学べなかった社会人に向けて、高校生から理解できる「お金の基本」をわかりやすく解説した書籍です。高等学校で採用されている教科書や金融庁の金融リテラシーに関する教材を参考に、社会人こそが知っておきたい金融知識を総まとめしました。

 全編をマンガと図解で構成。家計管理、ライフプランニング、経済と金利の仕組み、お金を借りる、貯蓄する、投資で増やす、リスクに備えるといった基本をこの1冊でおさらいできます。

酒井 富士子(さかい ふじこ)

経済ジャーナリスト。金融メディア専門の編集プロダクション・株式会社回遊舎代表取締役。日経ホーム出版社(現日経BP社)にて「日経ウーマン」「日経マネー」副編集長を歴任。リクルートの「赤すぐ」副編集長を経て、2003年から現職。「お金のことを誰よりもわかりやすく発信」をモットーに、暮らしに役立つ最新情報を解説する。著書に『マンガと図解でよくわかる つみたてNISA&iDeCo&ふるさと納税 ゼロからはじめる投資と節税入門』『マンガと図解でよくわかる 老後のお金 本当に必要な金額の答えと今からできる対策』(以上インプレス)、『おひとりさまの終活準備BOOK』(三笠書房)などがある。

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