RTX 4090搭載でLightroomの性能が3倍に!生まれ変わったクリエイター向けPC「DAIV」の全貌に迫る ~Xeon SPにも対応可能な新筐体の見所を一挙紹介。安心の出張設置サービスもオススメ[Sponsored]

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 マウスコンピューターが、クリエイター向けPCブランドの「DAIV」から、新筐体を採用したハイエンドデスクトップPC「DAIV DD-I9G90」を1月18日に発売した。最新世代のパーツを採用することで、非常に高い性能を実現。また、冷却性能を高めた新型筐体により、SapphireRapids-WSにも対応可能な拡張性を誇る。

 本稿では、その性能を検証するとともに、新型DAIVの開発経緯やその進化点など、スペック表だけからは見えてこない狙いや特徴などについても開発担当者にインタビューしたので、開発時の裏話など交えてお伝えする。

新型DAIVは新筐体採用により拡張性、メンテナンス性、使い勝手が向上

新型DAIVの開発を担当した株式会社マウスコンピューター マーケティング本部製品部プロダクトマネージャーの林田奈美氏

 今回話を伺ったのは、マーケティング本部製品部プロダクトマネージャーの林田奈美氏。林田氏によると新筐体最大の特徴は、筐体の大型化を最低限に留めつつ、内部空間を大幅に拡大したこと。これにより旧型DAIVでは困難だった、より最新、かつ高性能なシステム構成のクリエイター向けマシンが実現可能になったという。

林田氏 旧型DAIVには、ストレージ用のシャドウベイが内蔵されており、2020年の秋頃にGeForce RTX 30番台が登場した時に、装着できないビデオカードが出てきました。この問題を解決すべく新型DAIVの開発をスタートしたのが、インテル第12世代Coreプロセッサが出てきた2021年の秋頃です。

 2022年の春に最初のデザインができて、ゴールデンウィーク前にモックアップデザインができました。筐体はひんぱんに変えられるものではないので、将来的にもハイエンド、ハイスペックPCに必要な仕様を満たせられて、水冷のラジエータを搭載できるものとして開発しました。

 新型DAIVは筐体の幅を約30mm、奥行きを約20mm、高さを約115mm拡大しつつ、筐体前部のシャドウベイを取り除くことで、GeForce RTX 4090のような大型ビデオカードを2基、Extended ATX規格のマザーボード、そして240mmの大型ラジエータを2基搭載可能となっている。コードネーム「Sapphire Rapids」と呼ばれている次世代Xeonプロセッサを搭載するワークステーションの登場も期待できそうだ。

 実際、巨大なGeForce RTX 4090を装着しても、内部スペースにはまだまだ大きな余裕がある。ビデオカードがさらに長くなっても、当面は対応できる。拡張性、メンテナンス性は高いと言えよう。

将来リリースされるであろうハイエンドPCにも対応できる拡張性の高さが新筐体最大の強みと語る林田氏

Extended ATX規格のマザーボードを搭載可能な新型筐体は、マザーボード裏側に大きな穴が開けられている。Xeonプロセッサの搭載を見据えた設計と思われる

 新型DAIVの筐体は、さらにスタイリッシュに再設計されているものの、おなじみの「ハンドル」と「キャスター」は継承されている。この装備は、使い勝手において特にこだわった部分だと林田氏は語る。

林田氏 ハンドルとキャスターについては多くのユーザー様からオフィス内で移動するときだけでなく、ケーブルを抜き差しするためにちょっと引き出す時にも非常に便利だと伺っていましたので、新製品でも守りたいと思っていました。

 ただ今回、Extended ATX規格のマザーボードなどに対応するため、どうしても筐体が大きくなってしまうことは分かっていました。ハンドルに強度を持たせること、ケースの大型化を最低限に留めることを両立させるために検討を重ねた結果、筐体デザインに協力いただいたアマナさん所属のデザインチームからいただいたデザインがこの形だったんです。ハンドルもあって、新しさもあり、そして今までのDAIVのイメージも継承されていました。すごくいいなと思いましたね。

ハンドルは高い剛性が確保され、裏面にはゴムのパッドが貼られている。片手で持ち上げたとしても、はずれてしまうような不安感はない

 ぱっと見は気付きにくいが、新型DAIVは前面に光学ドライブ用のスロットが用意されている。このスロットもこだわったポイントだという。

林田氏 社内では光学ドライブをどうしようという議論がありました。最近のPCケースは光学ドライブを省略してしまうことが多いのですが、特にクリエイター業界では素材の受け渡しに使うことがあるので光学ドライブを付けたいお客様がいらっしゃるんですね。5インチドライブは大きいので苦労しましたが、うまく組み込むことができました。

光学ドライブはオプション。カスタマイズ購入時にDVDスーパーマルチドライブまたはBDドライブを選択できる

 新型筐体開発にあたって最も苦労したことを聞いたところ、意外な回答が返ってきた。

林田氏 苦労したのは実は着色です。サイドパネルは鉄板で、本体上部は樹脂なので、塗装の仕方が違うんです。組み上げたときに塗装の質感を合わせるのが本当に大変で、製品発表ギリギリまでこだわっていました。社内でも喧々諤々やって、工場とも何度もやり取りしてすごく苦労したのですが、この仕上がりを見るとこだわってよかったなと思えます。

側面は金属、上面は樹脂素材。触ってみて初めて素材が違うことが分かるほど、色の質感に統一感がある。なお上面が樹脂素材なのは上面左右に滑らかな曲面を実現するためだ

多彩なカスタマイズ項目により目的に合ったシステム構成を選択できる

 では、「DAIV DD-I9G90」の詳細について解説していこう。本製品は、CPUは第13世代のCore i9-13900KF(8P+16Eコア/32スレッド、最大5.80GHz、TDP 125W)、ビデオカードはGeForce RTX 4090(24GB GDDR6X)を採用。本モデルでは、CPUとビデオカードはカスタマイズできない。

 OSはWindows 11 Home/Pro、メモリは64GB(DDR5-4400)/128GB(DDR5-3600)を選択可能。ストレージはM.2 SSDを2基、3.5インチHDDを1基、光学ドライブを1基備え、下記の中から選択可能だ。

  • M.2 SSD(1基目): 2TB(PCIe Gen4 x4接続) / 2TB(PCIe Gen4 x4接続「SAMSUNG製PM9A1」)
  • M.2 SSD(2基目): なし / 256GB(PCIe Gen3 x4接続) / 512GB(PCIe Gen3 x4接続) / 500GB(PCIe Gen4 x4接続) / 512GB(PCIe Gen4 x4接続「SAMSUNG製PM9A1」) / 1TB (PCIe Gen3 x4接続) / 1TB (PCIe Gen4 x4接続) / 1TB (PCIe Gen4 x4接続「SAMSUNG製PM9A1」) / 2TB (PCIe Gen3 x4接続) / 2TB (PCIe Gen4 x4接続) / 2TB (PCIe Gen4 x4接続「SAMSUNG製PM9A1」)
  • 3.5インチHDD: なし / 1TB / 2TB / 4TB / 8TB
  • 光学ドライブ: なし / DVDスーパーマルチドライブ / BDドライブ

 インターフェイスは前面にUSB 3.0 Type-C、USB 3.0×2、音声入出力端子、背面にUSB 3.2 Type-C、USB 3.0×4、USB 2.0×2、2.5Gigabit Ethernet、音声入出力、S/PDIF出力(角型)、ビデオカードにDisplayPort 1.4a×3、HDMI 2.1を装備。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E、Bluetooth 5をサポートしている。

 本体サイズは約220×510×525mm、重量は約13.9kg。旧型の「DAIV Z9」は約190×490×410mm、約11.9kgだったので、サイズは一回り大きく、重量は約2kg重くなっているが、インタビューの章でお伝えしたとおりハンドルとキャスターが継承されているので、比較的軽い力で移動でき、利用のしやすさはほぼ変わっていない。評価機の細かなスペックについては下記表を参照してほしい。

【表1】「DAIV DD-I9G90」のスペック
OS Windows 11 Home
プロセッサ Core i9-13900KF(8P+16Eコア/32スレッド、最大5.80GHz、TDP125W)
チップセット Intel Z790チップセット
メモリ 64GB(DDR5-4400 DIMM、32GB×2、最大128GB)
ストレージ 2TB SSD(PCIe Gen4接続)
ビデオカード NVIDIA GeForce RTX 4090(24GB GDDR6X)
通信 2.5Gigabit Ethernet
ワイヤレス通信 Wi-Fi 6E、Bluetooth 5
前面インターフェイス USB 3.0 Type-C、USB 3.0×2、ヘッドセット端子
背面インターフェイス USB 3.2 Type-C、USB 3.0×4、USB 2.0×2、2.5Gigabit Ethernet、ライン出力、ライン入力、マイク入力、センター/サブウーファー出力、リア出力、S/PDIF出力(角型)
ビデオカードインターフェイス DisplayPort 1.4a×3、HDMI 2.1
拡張スロット PCI Express x16×2(空き0)、PCI Express x1×3(空き2)、M.2(Type 2242/2260/2280/22110)×2(空き1)
本体サイズ 約220×510×525mm
重量 約13.9kg
同梱品 電源ケーブル、キャスター(装着済み)、説明書類
価格 67万9,800円~

出張設置サービスを依頼すればセットアップ時の苦労から解放

 ハンドルとキャスターが付いているとはいえ、約220×510×525mm、約13.9kgというサイズ、重量を聞くと、特に女性だと自分ひとりで設置できるか不安な人もいるだろう。そんな人のために用意されているのがマウスコンピューターの「出張設置サービス」だ。

 本サービスを利用すると、PCの物理的な設置に加え、いくつかのソフトウェアセットアップをその場でやってくれる。有線LANに接続するなら基本サービス(1万450円)、無線LANに接続するなら「基本サービス+無線LANサービス」(1万1,550円)で、専門スタッフがPC設置、セットアップ・モデム設定、ネット&メール設定まで代行してくれる。

 Adobe製品などには詳しいが、細かい初期設定に煩わされたくないというユーザーは、このサービスを利用することも検討してはいかがだろうか。

基本サービスに加えて、2時間を上限に電話でのコンサルタント時に要望したサービスを受けられる「2時間フリープラン」(1万8,700円)も用意されている

新生活を最高峰マシンでスタートさせたい方にピッタリな1台だ

 DAIV DD-I9G90は、新型筐体を採用することでハイエンドパーツに対応可能となり、プロクリエイターが求める限界仕様の構成で購入できるようになった点は大きな進化と言える。それでいてハンドルやキャスターなどを装備し、軽い力で移動できる使い勝手は継承。金属と樹脂の質感を限りなく近づけるこだわりにより、クリエイターの創作意欲をかき立てるデザイン性も実現している。

 8Kエンコードなどの負荷の高い作業も快適に実行できる本製品は、個人/法人を問わず、新生活を最高峰マシンでスタートさせたい方にピッタリな1台だ。

 最後に新型DAIV最大のアピールポイントについても林田氏に聞いてみた。

林田氏 新製品までお待たせしましたが、クリエイター様が必要とされる最新、最高スペックの製品をご用意できました。黒の締まったデザインとすることで、クリエイターの方の創作意欲を奮い立たせられる、愛していただけるような製品にしました。コンテンツやモノ作りに携わる方に、ぜひ新しいDAIVを使っていただきたいと思っています。

 まだ発売されたばかりなのでラインナップは広がっていませんが、これから春に向けて新しいモデルをどんどん投入していきます。新製品をどんどん採用して、最新のパーツを最速で対応したいと思っています。ぜひよろしくお願いいたします。

AMDプロセッサを搭載した「DAIV A」など、旧型筐体で販売されているDAIVシリーズはまだ多く存在する。これらのシリーズが新型筐体でも登場するのを楽しみに待ちたい

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