光回線によるインターネット接続サービス「NURO 光」を展開するソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社は3月7日、新生活シーズンの引越しの中での「インターネット通信サービス(光回線)の準備」の調査結果を発表した。
この調査は、過去3年以内の引越し経験者で、引越し時にインターネット通信サービス(光回線)を新規契約した全国20代~30代の200人と、今年4月までに引越し予定で引越し時にインターネット通信サービス(光回線)を新規契約する予定がある全国20代~30代の200人の、計400人を対象にインターネット上で行ったもの。以下の調査結果は全て「NURO 光」を展開する「ソニーネットワークコミュニケーションズ」調べ。
半数以上が入居時に「一時的ネット難民」に
過去3年以内の引越し経験者に、入居時にインターネットが開通していたか尋ねたところ、 「開通していた」が44.0%、「開通していなかった」が56.0%という結果になった。
また、「開通していなかった」と答えた中で、インターネット開通が間に合わず困ったことを尋ねたところ、多かった回答は「ゲームや動画視聴などの娯楽に制限が出た」が39.3%、「WEBサイトの閲覧ができなかった/制限がかかった」31.3%、「YouTubeなどの動画配信(ライブ配信含む)ができなかった/制限がかかった」が29.5%だった。
経験者の8割は「開通工事が必要」だと知っていたが……
引越し経験者と引越し予定者にそれぞれ、 インターネットの申し込み前から開通工事が必要であることを知っていたか尋ねた。引越し経験者では「申し込み前から知っていた」が84.5%、「申し込み時に知った」が12.0%、「知らなかった」が3.5%という結果になった。
引越し予定者では「申し込み前から知っていた」が68.5%、「申し込み時に知っていた」が20.0%、「知らなかった」が11.5%という結果だった。
インターネットの手続きは「引越し後」に行う人が最多
引越し経験者に、引越しをした際にいつから生活インフラの手続きを始めたのかを、「電気・ガス・水道など」と「インターネット」に分けて尋ねた。電気・ガス・水道などの最多は「引越し2週間前」が24.5%となり、続いて「引越し1カ月以上前」が20.5%という結果になった。
一方、インターネットの手続きは「引越し後」が34.5%と最多となり、続けて「引越し3~4週間前」が20.0%という結果だった。
インターネットの開通工事には1カ月以上かかることもめずらしくないが、インターネットの手続きを1カ月以上前からしていた人は16.0%に留まり、インターネットの利用開始までに開通工事があることは理解していても、開通までに要する時間を正しく把握できていない状況であることも伺えると、結果を受けてソニーネットワークコミュニケーションズでは分析している。
また、引越し予定者にインターネットの開通までの想定時間を聞いたところ、「数週間以内」が42.5%と最も多く、続いて「1週間以内」が36.0%という結果になった。
引越し予定者も経験者と同様に、インターネットの利用開始までに開通工事があることは理解していても、開通までに時間を正しく把握できていないことが分かったとしている。同社は、今年もインターネットの準備にかかる時間の想定ミスにより、「一時的ネット難民」が多数発生する可能性があると指摘する。
引越しの際に重視することは「回線速度」と「価格」
インターネットで使用するデータ容量の変化について、数年前と比較しての感覚を聞いたところ、「以前よりかなり増えていると思う」が45.3%、「以前より増えていると思う」が36.5%と8割以上がデータ通信量の増加を体感していた。
また、引越し予定者に、引越しでインターネットを契約する際最も重視することを質問すると、「回線速度などの品質面」が51.5%、「価格」が39.0%という結果になった。
工事完了には1カ月以上かかることも、早めの準備と確認を
調査のレポートでは、最後に、ITジャーナリストの久原健司氏によるコメントを紹介している。それによると、インターネット回線の光ファイバーを引く際、屋外と屋内の2種類の工事があり、戸建ての場合、両方の工事を完了するまでに1カ月以上かかることも珍しくない。その上で、これから引越しする際は早めの準備が重要だという。
また、引越し先の屋外工事が完了していても、契約予定のインターネット通信サービスの提供会社に工事状況を確認することをすすめている。工事は一度で終わらない場合もあり、伝聞では工事が完了していたが実際にはインターネットが利用可能な状態になっておらず、引越し後しばらくインターネットが使えなくて困った事例もあるという。