「ワンタンメン」という言葉を一度解体した後に再構築すると、新しい料理が誕生することに気がつきました。
作ってみます。
「ワンタン」の位置の重要性
「ワンタンメン」ってありますよね。美味しいですよね。大好きなんですよ、僕。
ところでその「ワンタンメン」という料理名が指すものは、一般的に「ワンタン入りのラーメン」という認識になるかと思います。
では「海老ワンタン」や「肉ワンタン」はどうでしょう? 「ワンタン」が末尾に移動することにより、それぞれ「海老入りのワンタン」「肉入りのワンタン」という意味になりましょう。
では、「ワンタンメン」の「ワンタン」と「メン」の位置を入れ替えてみたら? つまり「メンワンタン」。上記の法則に当てはめるならば、「メン入りのワンタン」ということになりませんか? なりましょう。うん、間違いない。
そして、メン入りのワンタンなんて料理、今までに食べたことがない。よし、作ってみよう!
作ります
と、思い立ったというわけで。まずは、
どんどん包んで、
現状、見た目は完全に普通のワンタンですね。で、この麺入りワンタンを
刻みねぎくらいは入れてみました。
火が通ったらどんぶりによそえば、
いざ実食
できました。ぱっと見はもう、どこにでもあるワンタンスープ。ただし、これがメンワンタンであるという前提を知ったうえで、なおかつよ〜く目をこらして見ると、
さて食べてみましょう。スープと一緒につるんとひとつ口に入れ、もぐもぐもぐ……お、おぉ、なるほど。これは意外な結果だ。いや、よく考えると意外でもなんでもないな。だけど、まったく想像はできていなかった。
結論から言います。メンワンタンの味、完全に「シンプルなワンタンメン」そのものです!
そりゃあそうだよね。だって、構成要素がワンタンメンなんだもん。
いやでも、やっぱり見た目って大事で、自分で作っておきながら、口に運ぶ寸前までは、いわゆるオーソドックスな、肉入りのワンタンの味を想像してしまうんです。ところが噛みしめてみると肉っけなし。たまに渋い町中華のお店なんかでワンタンメンを頼むと、具なしの、皮だけのワンタンが浮かんだのが出てきたりしますが、要するにあれの味。
おもしろいわ〜、見た目こんななのに。
思えば僕、以前に当サイトで提案させてもらった「しょっパフェ」しかり、
つい先日書かせてもらった「伊達巻鮨」しかり、
料理の見た目と、味などの感想に乖離があって、脳が混乱する現象。それが妙に好きだということに、今気がつきました。
この現象になにか名前をつけられないかな。たとえば、夏場にお母さんが作って冷蔵庫に入れておいたそうめんのつゆを、麦茶と間違えて飲んでしまう「めんつゆ麦茶現象」とか。もしくは食に限らず、ふだんなら乗っかるだけで上階へ連れていってくれるエスカレーターが、なんらかのトラブルで止まっていて、階段として登ろうとするんだけどなんか頭がぐらぐらする「止まったエスカレーター現象」というか。
この感じ、せっかくだから読者のみなさまから募集したい気がしてきました。もしよろしければ、各SNSにハッシュタグ「#めんつゆ麦茶現象もしくは止まったエスカレーター現象」をつけて、気軽にご投稿いただけると嬉しいです!
おっと話がずれた。そういえば今回、ワンタンに包みきれなかった麺がまだまだ余っていたので、最終的にメンワンタンのどんぶりに戻して食べきったんですよ。
これが本当の「メンワンタンメン」つってね。
まぁ、“本当の「メンワンタンメン」”なんていう概念自体、そもそもこの世に存在しないんですが!