「たい焼き」は日本のソウルフード、国民食の1つといっても過言ではないだろう。そんなたい焼きの「日本一」を掲げるチェーンがある。福岡発祥のたい焼きチェーン「日本一たい焼き」である。
その味は本当に日本一なのだろうか? 実際に食べて公式サイトを調べたら、そのこだわりがハンパじゃなかった!!
・日本一を自負するたい焼き
日本一たい焼きは1992年に佐賀県に1号店をオープンしているのだが、1954年に福岡市で実演販売していたものが、そもそもの始まりとされている。
九州を中心に店舗を展開しており、現在は中四国・関西・東海・北陸と店舗を拡大し、関東にも湘南(神奈川)と太田(群馬)にも進出している。
私(佐藤)が訪ねたのは島根県の出雲縁結び店、帰省したタイミングでお店に足を運んだ。店頭には天然モノ(一丁焼き)のたい焼きについての看板が掲げられている。近年は天然モノを売りにするお店が増えている気がするなあ。
こちらの販売商品は、黒あん・白あん・カスタード。いずれも1匹税込220円だ。公式サイトを見ると、他のお店には八女茶あん・安納芋あん・チョコ味があるそうだ。チョコを食べてみたかったのに、残念……。
黒あんのたい焼きを買ってみた。袋には名前の由来についてこう記されている。
「このたい焼きを食べた創業者が博多弁で「このたい焼きの味は日本一たい!!」 これが名前の由来です」
なるほど、創業者自らが日本一を自負する味、かなり期待できるな。
で、実物がコレ。一見、どこにでもありそうな普通のたい焼きのようだが……、味はどうだ?
厚さも一般的。見た目から日本一を感じさせるものはとくにない……。
ところが! 半割にしてみると中にはあんこがギッシリ詰まっている~! 生地は極薄なのに、パリっとしていてしっかりとした硬さ。こ生地に工夫が施されているに違いない。
食べ終えた後に公式サイトを調べてみたら、生地の工夫の一部を知ることができた。たい焼きに使用している粉は独自ブレンド、生地は前日に仕込んで冷蔵庫で一晩寝かせているそうだ。その上で、同社が特許を持つたい焼き用の「型焼き菓子製造装置」で2匹ずつ焼き上げている。
それだけではなく、焼き手の技術にもこだわっている。たい焼きの焼き手は年に1~2回行われる検定試験を受け、合格しなければ焼くことができないそうだ。ちなみに認定試験には1~6級のランクがあり、1級を取得するには5年の修行が必要としている。
こだわりがハンパねえ! 実際食べてみて、あの極薄皮で焼き上げるのには、かなりの技量を伴うと感じた。このこだわりが日本一を自負する理由なのではないだろうか。
残念ながら都内にはまだ店舗がない。早く東京進出してくれ! 極薄皮たい焼き、また食べたいぞ~!
・今回訪問した店舗の情報
店名 日本一たい焼き 出雲縁結び店
住所 島根県松江市宍道町伊志見51-1
時間 10:00~19:00(売り切れ次第終了)
定休日 なし
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24