カメラと写真関連の国内最大級のイベント「CP+2023」が、パシフィコ横浜にて2月23日から始まった。リアル開催は2019年以来の4年ぶり。当サイトからは私(江川)がソロ参戦したので、現地で気になったものを好きにお伝えさせていただく。
出せる記事の本数が限られているのに対し、紹介したい製品は無数にある。貴重な1本を何に使うか迷ったが、やはりこれは外せない。コシナのフォクトレンダーブランドからニコンZマウント用に出た「NOKTON 50㎜ F1 Aspherical」。
・質感
ニコンZマウントは、本家のNIKKORレンズがどれも本当に素晴らしい。ミラーレスでは初代α7からのソニーユーザーな私だが、正直Zのレンズ群をうらやましく感じている。そして今回、私のZマウントへの羨望を加速させるレンズがコシナからもう1本追加された。
それが「NOKTON 50㎜ F1 Aspherical」。
2023年2月23日から販売開始で、価格は税別24万円。
大きな前玉。フィルターサイズは62㎜。
ブースで貸してもらえたNikon Z 7Ⅱに装着。
撮影データは持ち帰り可能。このピント面の素晴らしいシャープネス、とろけるボケ、全体に漂う うるおいのようなものを感じさせる独特の空気感を見てくれ……! とブース周辺を撮ったのだが、フォルダは作成されるも写真が保存されないアクシデントに見舞われた(後に向かったNikonブースでは使えたので謎)。
ということで何も見せられない。しかしこのレンズにしか出せない特徴を持った、素晴らしい描写なのは本当だ。電子接点を搭載しており、本体とレンズの間で情報がやりとりされるのも嬉しい。
ぜひ皆さん自らブースに足を運び、このレンズの描写をファインダー越しに体験してほしい。
・最高の使い心地
コシナ フォクトレンダーのレンズといえば、注目すべきはその描写だけではない。レンズ本体の圧倒的な剛性。丁寧な造りによるレンズそのものの触り心地。そしてフォーカス・絞りリングの回し心地の素晴らしさも特筆に値する。
このレンズもいつも通り最高だ。絞りリングはずっと回し続けていたくなる感触と音。フォーカスリングも、素早くピントを合わせたい時と慎重に追い込みたい時という、相反する2つの状況に完全に対応できる芸術的な重さと粘り。
レンズ単体で手にすると、そのずっしりとした重さに信頼感を覚える。Z7Ⅱのボディに装着して構えると、本体とのバランスの良さと、しっくりくる重心の位置に感心する。
カメラとレンズには、使っていて楽しいことも重要だ。NikonのZと「NOKTON 50㎜ F1 Aspherical」の組み合わせは、その面において万全だと思う。この装備で街をスナップして回れば、誰もがカメラの楽しさに目覚めるに違いない。
ちなみにコシナのブースではキヤノンRFマウント用「NOKTON 50mm F1 Aspherical RF-mount」や、富士フィルムXマウント用「NOKTON 35mm F0.9 Aspherical X-mount」も参考出品されている。キヤノンや富士フィルムユーザーもコシナブースは要チェックだ。