阪神の遊撃レギュラーは誰の手に? 中野セカンド転向で競争激化…期待される木浪の「覚醒」

J-CASTニュース

   監督交代は、出場機会が少なかった選手にとって大きなチャンスになる。プロ5年目を迎える阪神・木浪聖也は遊撃でレギュラー奪取に向け、猛アピールしている。

   2023年2月23日の練習試合・中日戦(北谷)に「9番・遊撃」でスタメン出場すると、同点の2回1死一、二塁で左腕・小笠原慎之介に2ストライクと追い込まれながら、外角の直球を逆方向にはじき返す左前適時打。実戦6試合で15打数7安打、打率.467と絶好調だ。遊撃でも再三好守を見せており、攻守で貢献度は高い。


  • 阪神の本拠地・甲子園球場(画像はイメージ)

中野の二塁コンバートが転機に

   昨年は41試合出場にとどまり、打率.204、1本塁打、6打点。新人の19年に自身最多の113試合に出場したが、年々出場機会を減らしていた。

   遊撃には中野拓夢がいた。1年目の21年にレギュラーをつかんで盗塁王を獲得すると、昨年も135試合出場で打率.276、6本塁打、25打点、23盗塁をマーク。矢野燿大前監督が今年も続投だったら、不動の遊撃の立ち位置は変わらなかっただろう。だが、岡田彰布監督が就任して状況が一変した。肩が弱い中野の守備力を懸念し、二塁へのコンバートを断行。木浪は遊撃でレギュラー奪取の機会が巡ってきた。

   当初は高卒5年目の小幡竜平が最有力候補と見られていたが、木浪が実戦で結果を残すことで序列が入れ替わった。

   スポーツ紙記者は「木浪の持ち味は守備です。強肩に加えて守備範囲が広く、球際にも強い。これで打率.280をクリアすれば、レギュラーで十分に計算が立つ。後は好不調の波を少なくすることですね。1年目に活躍したが、2年目以降はこの部分がネックになった。悔しい思いをしていただけにモチベーションは高いでしょう。能力は高い選手なので、才能を開花させてほしい」と期待を寄せる。

   岡田監督の「秘蔵っ子」になり、遊撃の定位置を再奪取できるか。(中町顕吾)

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