藍染めで有名なあの藍、実は食べれるらしい。なんなら体にもいいようだ。まったく味の想像がつかない。
偶然にも藍の飴を入手できたので食べてみたいと思う。
そもそも藍ってなんだっけ
食べる前にちょっと立ち返って考えてみたい。藍ってなんだ。ためらわないことだろうか。
筆者が藍と聞いてまず思い浮かぶのは藍染め。多分植物なのだろうなという想像はつくが、どんなものなのかは恥ずかしながらイメージがつかない。
調べてみると思ったより普通に草だった。
Wikipediaによると、藍はタデ科の植物で、葉を傷つけると傷口が藍色になるらしい。「あ~なんか爪でひっかくと汚れる葉っぱあった気がする~」と遠い記憶の筆者が言っている。
藍染めは葉を絞ったり、乾燥・発酵させるなどいろいろ方法があるらしいが、ともかく肝は葉っぱらしい。
Wikipediaには、江戸時代に薬用植物として解毒治療に用いられていたと記されていた。それってたぶんだけど、体にいいってことじゃん。
すべては福島屋にある
ときに筆者は高級志向のローカルスーパー「福島屋」を敬愛している。その日もライフワークとなりつつある福島屋パトロールをしていたところ、目に留まったのがこれだ。
藍の飴ってなんだ。そんなもの見たことがない。福島屋って本当になんでもある。
なによりもまず、飴のくせに高い!と思った。そうして手に取ってさらに驚く。
原材料は砂糖、水飴、藍粉末、藍葉茎抽出液(藍葉、藍茎、柑橘類抽出物、サトウキビ由来エタノール、アラビアガム)とのこと。茎も入ってるんだ。
購入したのは1月末だが、消費期限は4月28日。飴の消費期限って意識したことないが、3か月先って短い気がする。無添加を誇りにする福島屋オリジナル商品なので、鮮度にこだわっているのかもしれない。
健康ってこういう味だよな
もちろん買って帰って実態を確かめることにした。
筆者は結構黒飴とかハッカ飴を食べられるようになるまで時間がかかったタイプだ。チェルシーを食べるときですら、かなり勇気を要した。めずらしい味のものを長時間口の中に入れることがちょっとこわい。
でも福島屋が売ってるわけだし。福島屋でおいしくないものにあたったことないし。
こんなこと言いたくないが、正直、わたしの口には合いませんでした……。
タイヤみたいな風味の、リコリス味のグミの存在がほんのりよぎったあと、柑橘類のさわやかな香りが追いかけてくる。えぐみのようなものを柑橘で打ち消そうとしているのかもしれない。
柑橘がんばれ!がんばれ!!と思うが、やっぱりリコリスっぽい味が勝つ。さわかやな自転車って感じ。
勝手に福島屋に行って勝手に飴を買って勝手に微妙なリアクションをしている。心が苦しい。でも健康によさそうなことはわかった。
あくまで筆者に合わなかっただけで、「まずい」とまで表現するほどの強い味ではない。好きな人もたくさんいる味だろうと思う。
舐めているうちに、喉がカサカサ、きしきしする感じがある。ぶどうの皮を食べた時と同じ感覚なので、ポリフェノールか?と調べると本当にポリフェノールを多く含んでいるらしい。当たってかなりうれしい。体にいいわけだ。
ちなみに藍染めできるくらいだし、と期待して完食した後に舌を見たものの、藍色に染まっているとかはなかった。たくさん舐めたら染まるかもしれない。
良薬は口に苦し、を身をもって体験できるいい機会だった。残りはすこしずつ食べきっていきたいと思います。