取材
時代小説家・池波正太郎の生誕100年となる2023年、2月3日から映画「仕掛人・藤枝梅安」の公開がスタートし、大阪ステーションシティシネマで梅安役の豊川悦司さん、善四郎役の田山涼成さん、河毛俊作監督が登壇する舞台挨拶が開催されました。
映画「仕掛人・藤枝梅安」公式サイト
https://baian-movie.com/
舞台挨拶は上映後に行われたため、内容の核心部分に触れる言及も行われました。
登壇した河毛俊作監督、豊川悦司さん、田山涼成さん。
梅安と似ているところについて聞かれた豊川さんは「梅安さんほど強くないので、毎日彦さん(彦次郎)ちに遊びに行っちゃうと思います」と回答。一方で、梅安の魅力を「自分が抱える矛盾に目を背けず向き合おうとしているところ」と語りました。
料理屋「万七」の主人・善四郎を演じる田山さんは、内儀(妻)のおみのを演じる天海祐希さんについて「どんな役をやっていても素敵な方で、美しい方」と表現。作中で色っぽいシーンがあることについて「夜具が引いてあるとドキドキ」と語りました。着物の中に手を差し入れるところでも天海さんは「ぐいっと来てください」と積極的に受け止めてくれたそうで、豊川さんも「(天海さんは)おとこ気のある方」と表現していました。
「仕掛人・藤枝梅安」は過去に映画化、ドラマ化がなされていますが、本作以前の最後の映像化は2006年のこと。河毛監督は「なぜ今の時代に梅安なのか」について、「よいこともすれば悪いこともする、悪いことをしつつそれと知らずによいことをする」という池波正太郎が繰り返し描いてきた哲学を引いた上で「昨今は物事を善悪はっきり切り分ける状況がある気がするが、人間がグレーな部分を抱えながら、なんとか折り合いをつけて生きていく感じを問いかけるところがあるように思う」と語り、梅安を「悪い人を倒して正義のヒーローという顔はせず、いつかは自分も同じような死に方をするだろうという苦いものを抱えつつ、自分の行為で誰かが救われたり魂が報われればいいという謙虚なダークヒーロー」と表現し、池波哲学を意識して制作したと語りました。
作品の見どころについて、豊川さんは「江戸も京ももしかしたらああだったのではないかと思わせてくれる風景」を河毛監督らが作り上げたと語り、田山さんは音楽やカット割りも含めた作品全体が見どころだと述べました。
舞台挨拶の最後にはフォトセッションが行われ、今回は観客もスマートフォンでの撮影がOKとなっていました。
フォトセッション時の様子も含めた、舞台挨拶全体の様子は以下のムービーで確認してください。なお、前述の通り上映後に行われたもののため、終盤の展開までわかるようなトークが含まれています。
【全編ノーカット】映画「仕掛人・藤枝梅安」豊川悦司さん&田山涼成さん&河毛俊作監督が舞台挨拶に登壇 – YouTube
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「仕掛人・藤枝梅安」は2023年2月3日(金)から絶賛公開中です。なお、本作は2部作となっていて、2023年4月7日から「仕掛人・藤枝梅安2」が公開されます。第2部は第1部とはうってかわって、梅安と彦次郎が京へ向かう道中でいさかいに巻き込まれることになります。
映画『仕掛人・藤枝梅安』二部作 本予告(60秒) – YouTube
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